2024年12月13日
第306回会員研修会「自動車産業の展望~2024年の振り返りと2025年の業界動向~」開催
日本自動車会議所は12月6日、東京都港区の日本自動車会館で、講演会「第306回 会員研修会」を開催しました。リモートも併用し、地方の自動車会議所などから計約60名の方々が参加されました。
今回は「自動車産業の展望~2024年の振り返りと2025年の業界動向~」をテーマに、ナカニシ自動車産業リサーチ代表で、自動車アナリストの中西孝樹氏を講師にお迎えしました。
講演では、24年の世界の業界トピックとして、米大統領選で自動車関税引き上げを掲げるトランプ氏再選、グローバル電気自動車(EV)市場の失速、日産自動車とホンダの電動化・知能化に向けた提携などを挙げていました。
国内自動車メーカー大手7社の24年9月中間決算について「米国でのインセンティブ(販売奨励金)競争激化や中国での収益性悪化が響き、全体的に厳しい結果となった」などと詳しく解説いただきました。
国外では、独フォルクスワーゲンも欧州需要の落ち込みや中国のEVメーカーとの競争を背景に収益が低迷し、国内工場の閉鎖や従業員の給与削減などコスト削減を巡り労働組合と交渉を続けていると説明しました。
世界の自動車メーカーが進めるEV戦略では、米EVメーカーのテスラの存在がBYDはじめ中国の新興勢力の台頭を引き起こしており、「日欧の自動車メーカーはタイ市場等で中国勢と戦える開発力が求められる」などと強調されました。
IT技術を通じて各種機能がアップデートされるSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)に関しては「2020年以降、カーボンニュートラルへの対応、中国勢とのEV・SDV開発競争などが始まり、日本車の国際競争力に重大な転換点が訪れている」との見方を示しました。
日 時 | 2024年12月6日 15:00~16:30 |
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カテゴリー | 会員研修会 |
場 所 | 日本自動車会館1階(東京都港区芝大門1‐1‐30) |
テーマ | 自動車産業の展望~2024年の振り返りと2025年の業界動向~ |
主催者 | 日本自動車会議所 |
講 師 | ナカニシ自動車産業リサーチ代表 自動車アナリスト 中西孝樹氏 |
対象者 | 自動車業界 |