2023年11月09日
第295回 会員研修会「自動車産業における脱成熟化:SDVで変容する価値構造」開催
日本自動車会議所は10月30日、東京都港区の日本自動車会館で「第295回 会員研修会」を開催しました。リモートも併用し、全国自動車会議所など各地から計約50名に参加いただきました。今回は「自動車産業における脱成熟化:SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)で変容する価値構造」をテーマに、講師には次世代モビリティに詳しい法政大学准教授の糸久正人(いとひさ・まさと)氏をお迎えしました。
講演では、日本の自動車産業の実情について「自動運転、電動化などCASE革命によって100年ぶりに脱成熟化の様相を呈している」と説明。その上で、1908年にT型フォードというドミナントデザインで規定された自動車は「『テスラ』をはじめとしたSDV(通信技術を通じて各種機能がアップデートされるソフトウェアによって定義されたクルマ)の登場で脱成熟化の局面を迎えようとしている」として、新たなイノベーションの波が発生して関連ビジネスモデルも大きく変容すると強調しました。
自動運転やシェアリングが進展する中で「次世代モビリティのコア技術はソフトウェアであり、クルマの付加価値の大部分はソフトウェアが占めることが予想される」と指摘。ただ、日本の完成車メーカーのSDV への対応については「現状では(海外勢に)後塵を拝している」との見方を示しました。
自身が委員を務める国土交通省「都市交通における自動運転技術の活用方策に関する検討会」にも触れ、各地域の公共サービスとして実証実験が進んでいる自動運転バスの事例なども紹介いただきました。
日 時 | 2022年10月30日 15:00~16:30 |
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カテゴリー | 会員研修会 |
場 所 | 日本自動車会館1階(東京都港区芝大門1‐1‐30) |
テーマ | 自動車産業における脱成熟化:SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)で変容する価値構造 |
主催者 | 日本自動車会議所 |
講 師 | 法政大学 准教授 糸久正人氏 |
対象者 | 一般,自動車業界 |