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会員研修会

2023年8月08日

第293回 会員研修会「マクロデータによる電動キックボードの事故分析」開催

日本自動車会議所は8月3日、東京都港区の日本自動車会館で「第293回 会員研修会」を開催しました。リモートも併用し、全国自動車会議所など各地から計約60名に参加いただきました。今回は「マクロデータによる電動キックボードの事故分析」をテーマに、講師には公益財団法人「交通事故総合分析センター(ITARDA)」主任研究員の木内透氏をお迎えしました。

講演では、手軽な超小型モビリティとして普及が進む「電動キックボード」が7月の改正道路交通法施行により、16歳以上であれば免許不要で運転可能になったことなどを受け、「電動キックボードが関与する交通事故の増加が予想され、事故増加抑止や被害軽減対策に役立つ分析が必要」と強調されました。

その上で、各種データや動画を交えて、飲酒運転や努力義務のヘルメット非着用など日本での直近の事故事例の状況を詳しく解説、2022年には電動キックボード事故が53件に上ったと指摘しました。

欧州での電動キックボードを取り巻く実情も取り上げ、「パリでは住民投票を踏まえ、電動キックボードのシェアリングが8月末で廃止され、ドイツでは、交通事故分析機関VUFOが事故例調査を開始している」などと紹介しました。

ITARDAとしても、科学警察研究所や電動気キックボード等シェアリングサービスを展開するLuup(ループ、東京)などと連携、安心・安全な利用環境構築を目指し、電動キックボードの交通事故調査に関する共同研究に乗り出すとともに、新たなモビリティである電動キックボードを持続的な交通参加者とする道を関係機関と探っていくと表明されました。

このほか、4月から全ての運転者に対してヘルメット着用が努力義務化された自転車にも触れ、「高齢者や若者を中心に関連事故が多発している」と国のデータを基に分析いただきました。

日 時 2023年8月3日 15:30~17:00
カテゴリー 会員研修会
場 所 日本自動車会館1階(東京都港区芝大門1‐1‐30)
テーマ マクロデータによる電動キックボードの事故分析
主催者

日本自動車会議所

講 師 公益財団法人 交通事故総合分析センター 主任研究員 木内透氏
対象者 中高生,大学・専門学校,一般,自動車業界