2023年6月08日
第291回 会員研修会「シェアリングエコノミーの動向と課題」開催
日本自動車会議所は6月1日、東京・港区の日本自動車会館「くるまプラザ」会議室で第291回会員研修会を開催し、一般社団法人 シェアリングエコノミー協会代表理事の石山アンジュ氏が「シェアリングエコノミーの動向と課題」をテーマに講演しました。今回もリモートを併用し、全国自動車会議所など各地から約40名に参加いただきました。
石山氏は、デジタル庁シェアリングエコノミー伝道師、テレビ番組コメンテーターなどとしても活躍され、自らもシェアハウスを運営しています。講演では、具体的な事例を紹介しながら、シェアリングエコノミーがもたらす新しい社会や生き方・働き方などについて展望しました。
石山氏によると、シェアリングエコノミーの「確固たる定義」はないとのことですが、「人と人、企業が、スキル・モノ・場所などのあらゆる資産の共同所有、売買、貸し借り等を行う『経済的機能』と、地域とのつながりを生み出し、新しいコミュニティを創造する『社会的機能』を持つ『概念』」としています。江戸時代の長屋の醬油の貸し借りのようなものですが、現代においては、デジタル技術によりサービスが可視化され、世界中の人たちと瞬時につながることができるようになったことから、市場規模は2022年で約2兆6,000億円にまで膨らみました。
シェアハウスやカーシェアリングはじめ、ペットの預かり合い、賞味期限間近や閉店間際の食材を無料・格安で融通するフードロス食材シェア、家庭料理のシェア、子ども預かり合い・介護のシェアなどあらゆる分野に広がっていますが、課題として「新しい産業ですので新しいルールが必要。安全安心な環境整備と国際標準化にも取り組んでいかなければなりません」と指摘しました。
石山氏は、「シェアリングエコノミーは、人の幸福度や生活の質を向上させていくという視点からも注目されています。わが国おいては、格差の拡大や若者の将来の負担増、孤立・孤独などの問題が深刻化してきていますが、シェアリングエコノミーが社会を補完する選択肢の一つとして認識され浸透していくことにより、持続可能な社会を創っていくことができるのではないかと考えています」と話し、SDGsや持続可能な社会実現の受け皿になりえるとの認識を示しました。
日 時 | 2023年6月1日 15:00~16:15 |
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カテゴリー | 会員研修会,社会貢献 |
場 所 | 日本自動車会館1階(東京都港区芝大門1‐1‐30) |
テーマ | シェアリングエコノミーの動向と課題 |
主催者 | 日本自動車会議所 |
講 師 | 一般社団法人 シェアリングエコノミー協会 代表理事 石山アンジュ氏 |
対象者 | 一般,自動車業界 |