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2019年8月24日

鉄道・バス・タクシー組み合わせ 定額制サービス検討 国交省

国土交通省は、一定の料金プランでバスやタクシーなどの交通手段を複数回利用できる定額制サービス(サブスクリプション)の導入に向けたルール作りに着手する。さまざまな交通手段をパッケージ化することで、移動のたびに運賃・料金を払わずに済み、MaaS(サービスとしてのモビリティ)の利便性向上につながる。国交省が今夏に立ち上げる交通事業者間のデータ連携に関する検討会で、同サービスの可能性を探る方針だ。

交通分野の定額制サービスは、鉄道やバス、タクシーなどの手段をパッケージ化して複数回利用できるもの。フィンランド発のMaaSアプリ「Whim(ウィム)」が先行して導入している。通勤・通学や公共施設の繰り返しの利用の時に、そのつど運賃・料金を払う必要がなく、決済の手間が省ける。国交省は、交通事業者にとっても、人口減少の地域で一定の収入を確保できるメリットがあるとみる。

現在、鉄道とバスで定期券が普及しており、タクシーでも乗車前に運賃が分かる事前確定運賃サービスも導入予定で、交通事業ごとで定額制に関する取り組みが進む。ただ、アプリケーションを介し、複数の交通モードをまたがるサービスを提供するには、各事業者が持つ交通情報や運賃・料金などのデータ連携が不可欠となる。

国交省は、交通事業者間のデータ連携に関する検討会を今夏に開く。各事業者が持つデータについて共有すべき部分と競争領域との線引きや情報提供の際の料金の仕組みなどを議論し、2019年度中にガイドラインを策定する。情報共有のあり方の一環として定額制サービスについても検討する方針。

日刊自動車新聞8月21日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

国土交通省

対象者 自動車業界