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2019年8月16日

「親孝行タク」商標権取得、熊本・つばめタクシー、10月に全国組織立ち上げ

高齢の親が利用したタクシーの運賃の一部を、離れた地に住む子が支払う「親孝行タクシー」。熊本県人吉市のつばめタクシー(北昌二郎社長)が考案したサービスで、5月31日付で商標登録された。

高齢運転者による交通事故が各地で相次ぎ、地方では生活の足の確保が社会的課題となる中、北社長は「運転免許を返納した方たちの経済的負担を減らし、タクシーを使いやすくしたい」と、10月にも全国組織を立ち上げて広めたい考えだ。

親孝行タクシーは2016年末ごろ立ち上がり、事前に親と子が登録し、運賃額のうち、どちらが何割支払うかを決めてチケットを発行する仕組み。例えば、親が3割負担する場合、親は降車時に運賃の3割分をチケットに書き込み、残る7割は子が支払う。20組ほどが登録している。

17年度から、ふるさと納税制度を活用した「親孝行タクシー補助券」も始まった。人吉市に寄付すると、返礼品として1万円当たり3000円分がもらえる。子が寄付をし、親にプレゼントできるようにした。1人に60枚の補助券を出した例もあった。

北社長は「子にとっては親が1カ月に何回乗って病院や買い物など、どこに出かけているかが分かる。自治体の税金を使わず、タクシー会社が割引することもなく、高齢者の免許返納後の足を担える」と利点を挙げる。「私どもだと地元でしかできない。全国に広げたい」と語る。

熊本県は3月、親孝行タクシーを「高齢者の事故防止を図る画期的な事業」として認定した。全国組織の名称は「親孝行タクシー全国会」となる方向で、一般社団法人で設立を目指す。

東京交通新聞8月12日掲載

カテゴリー 交通安全,社会貢献
主催者

つばめタクシー㈱

開催地 人吉市(熊本県)
対象者 自動車業界
リンクサイト

つばめタクシーホームページ http://www.tsubame-taxi.co.jp/