2019年8月10日
メルカリ、ネット中古車販売で相次ぎ新サービス
フリマアプリの「メルカリ」が自動車売買の新たなサービスを相次いで投入している。6月から一定条件を満たした車両に無料保証を付帯する制度をリリースしたのに加え、今月1日には自動車のナンバープレートをスマートフォンで読み取るだけで「売れやすい価格」を提示する新機能をアプリ内に追加。出品者、購入者双方の利便性を高めるサービスを立ち上げた。インターネット上で顔の見えない相手と自動車を売買する際の不安を和らげ、自動車の扱い台数を拡大する構えだ。
1日にスタートした新機能は「かんたんクルマ相場チェッカー」。メルカリアプリからナンバープレートの写真を撮影すると、その情報を基にメーカーや車種、車検証の期限などといった情報を読み込み、メルカリ内で販売する場合に適した相場を提示する機能だ。車検証のQRコードから車両情報を自動入力するサービスは少なくないものの、「ナンバープレートの撮影だけで車両情報を読み込む機能は初めて」(メルカリ広報担当者)。QRコードから車両情報を取り出す既存の仕組みを応用し、独自で開発したという。まずはiOS版を先行導入し、アンドロイド版は開発を進めている。
提供する相場情報は、一般的な買い取り相場や小売り相場ではなく、メルカリで販売する場合に競争力のある価格を独自で算出して提示している。同社が行ったインターネット調査では、中古車本体をウェブサイトなどで売却した人のうち、32%が売却する際に「売れる値段の相場を知りたい」と回答したという。これらの要望に対応することで、より出品しやすいコンテンツを提供し、出品台数の増加を図りたい考え。
メルカリでは今年6月にも自動車本体の取り引きに関わる新たなサービスをリリースしている。その一つが車検が有効な初度登録から10年以内、走行距離10万㌔㍍以内の国産車を対象にした無料の保証制度だ。30万円を上限に決められたカ所の故障を90日間保証するもので、既存の自動車関連事業者と連携し、全国にサービス工場網を敷いたという。このほかにも自動車輸送会社のゼロと東西海運と提携し、メルカリで中古車を売買したユーザーに車両輸送や名義変更を提供するオプションを設定した。
個人間売買(CtoC)などを想定したインターネット上の自動車売買サイトは、年々増加している。いずれも売買実績などの実数は公表しておらず、実態は掴みにくいのが現状だ。それでもイドムが運営する「ガリバーフリマ」は「1カ月1千台を超える水準」(担当者)としており、一定のボリュームは出来つつある模様。消費税増税をチャンスと捉える運営側の思惑もあり、今後もCtoC市場を盛り上げようとする新たなサービスの拡充は進みそうだ。
開催日 | 2019年8月1日 |
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カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
主催者 | ㈱メルカリ |
対象者 | 一般,自動車業界 |
リンクサイト | ニュースリリース ナンバープレートを読み込むだけで相場価格がわかる 「かんたんクルマ相場チェッカー」機能を導入 https://about.mercari.com/press/news/article/20190801_auto_price_checkers/ |