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自動車産業インフォメーション

2019年8月5日

NASVA、自動車アセス AEBS評価対象を拡充

自動車事故対策機構(NASVA、濱隆司理事長)は、自動車の安全性能評価(自動車アセスメント=JNCAP)の予防安全に関する評価項目を拡充する。今年度から夜間街灯がない条件で対歩行者の衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)の評価を開始し、10月にも結果を公表する。

2021年度にはAEBSの対象を自転車にも広げ、今年度中をめどに具体的な試験方法を定める方針。自動車技術の進展に合わせて評価試験もアップデートし、より安全な車の普及を後押しする。

自動車アセスは、車の安全性能情報を公表して、ユーザーが安全な車を選ぶための指標とすることや、より安全な自動車開発を促すことを目的とする。国土交通省からの指定で、NASVAが試験車の調達や新たな試験・評価法の提案、広報活動などの実務を実施している。

現在は、車を障害物にぶつけて乗員の保護性能などを評価する衝突安全性能評価(1995年度~)と、AEBSをはじめ事故を未然に防ぐ装置の性能を判定する予防安全性能評価(2014年度~)がある。
近年は、運転中のヒューマンエラーを防ぐ効果がある予防安全に関する評価項目を積極的に拡充している。18年度は、ペダル踏み間違い時加速抑制装置と高機能前照灯、夜間(街灯あり)の歩行者に対するAEBS性能の評価を開始した。

今年度からは、夜間の街灯がない場面で対歩行者のAEBSの性能評価を開始し、今年10月までに結果を公表する。21年度には対自転車のAEBSの性能の評価を開始する計画。
同年度中の結果公表を目指し、国交省やNASVA、有識者からなる自動車アセスメント評価検討会で議論し、今年度には試験方法を詰める。対自転車に関しては欧州が、自動車アセス「ユーロNCAP」で先行して導入している。自転車の検知技術は、トヨタ自動車が「ハイラックス」などに搭載するAEBSで昼間の自転車運転者に対応している。

日刊自動車新聞8月2日掲載

カテゴリー 交通安全,白書・意見書・刊行物
主催者

自動車事故対策機構

対象者 自動車業界