日産自動車、日産学園（伊藤由紀夫理事長、横浜市旭区）と自動車リース事業のリアライズコーポレーション（今福洋介社長、東京都港区）は１日、日産・自動車大学校の入学者を対象とする特別給付奨学金制度を導入すると発表した。２０２０年４月に入学する全国５校合計２０人を対象に、２年間で１００万円を返還義務を課さずに給付する。業界で深刻化する整備士不足の解決につなげる。

経済的理由で就学や進学が困難な入学希望者を対象とする制度。５校の中で入学金と学費の合計にばらつきがあるものの、新たに導入する奨学金の受給対象者は平均で５割程度の費用負担を軽減できる。

「スーパーＧＴ」に大学校の学生や日産ディーラーのメカニックが参加する「日産メカニックチャレンジ」のプロジェクトパートナーを務めるリアライズコーポレーションからの寄付金を原資に充てる。同校ではすでに成績優秀者や遠隔地からの通学、女性などを対象とした奨学金制度を導入しているが、別の企業が参画する奨学金は今回が初めて。受給額も従来は多くて約２５万円だった。制度の利用者は１９年１２月までに同制度に応募する必要がある。卒業後の進路は限定しない。

日刊自動車新聞8月2日掲載