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2019年8月3日

トヨタ、ホンダ 最高更新 1~6月世界販売

乗用車メーカー8社が30日に発表した2019年上半期(1~6月)の累計世界販売実績は、トヨタ自動車とホンダが過去最高を更新した。それぞれ主力の米国市場では市場の低迷で販売台数を落としたものの、2桁以上販売台数を伸ばした中国が全体をけん引した。ダイハツと三菱自動車も世界販売台数を伸ばした。一方、日産自動車、スズキ、マツダは海外販売が落ち込んだ影響で前年実績を下回った。 海外販売の合計は2・1%減の1156万843台だった。米国はスバルが「アセント」や「アウトバック」の好調な販売で過去最高を更新したが、ホンダが「アコード」の不振で1・4%減、日産が「ローグ」の販売縮小で8・2%減少した。トヨタも「RAV4」が堅調に推移したものの、地域全体では3・1%のマイナスとなった。

一方、中国は市場全体が縮小傾向にあるものの、日系自動車メーカーの実績は好調に推移した。トヨタは、レクサスブランドや5月にモデルチェンジした「レビン」などの販売が増加し、12・2%の増加。ホンダも「アコード」や「CR―V」の販売が好調で22・4%増加し、上期の過去最高を更新した。また、「フォレスター」の新型車効果でスバルも5年ぶりに増加したほか、日産も「シルフィ」が堅調に推移し、前年同等水準を確保した。

東南アジアやインドは国政の影響などにより販売が伸び悩む傾向がみられた。スズキはインドで上期として6年ぶりに販売台数を落としたほか、ダイハツはインドネシアでの販売台数が7・6%減少した。一方、三菱自動車はベトナムやタイで「エクスパンダー」がヒットし、海外合計をけん引した。

国内販売は5社が前年実績を上回り、8社合計の実績は0・8%増の250万1782台だった。

6月単月の世界販売台数で前年同月実績を上回ったのはトヨタ、ホンダ、三菱自動車の3社。8社合計は2・9%減の238万9883台だった。

乗用車メーカー8社が30日に発表した2019年上期(1~6月)の生産・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同期比2・4%減の1416万2159台となり、4年ぶりに前年同期を下回った。世界生産はトヨタ自動車、ホンダ、ダイハツ工業が前年を上回るとともに、上半期として過去最高を更新した。自動車の需要が頭打ちの北米市場では台数が伸び悩んだが、中国を筆頭にアジア市場で生産台数が増加した。

国内生産の8社合計は、2・4%増の472万8982台だった。トヨタ、ホンダ、マツダ、ダイハツの4社が増加。うちダイハツは過去最高だった。一方でスズキの国内生産は2年連続で減少した。完成検査工程での不適切行為を受けて、再発防止のために生産スピードを「2~5%程度落としている」(スズキ)ことなどが要因。スバルも同様の問題で生産スピードを18年11月から落としていることや19年1月に電動パワーステアリング装置の不具合で操業を停止し3年連続減少した。

日産自動車は国内向け「エクストレイル」の販売が落ち込んでいることや欧州向けの輸出が減少したため、生産が減少。三菱自動車は新型軽自動車の生産が始まったが、18年に国内で発売した「エクリプスクロス」が減少した。海外生産の8社合計は4・7%減の943万3177台。

ダイハツを除く7社合計の輸出は1・5%増の229万1947台だった。

6月の世界生産は8社合計で前年同月比6・8%減の223万7180台だった。海外生産は9・6%減の146万5704台、国内生産は1・1%減の77万1476台だった。輸出は2・1%増の39万6955台だった。

日刊自動車新聞7月31日掲載

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対象者 自動車業界