2019年7月26日
ホンダ、車両制御系にもOTA 20年めど
ホンダは、無線通信で車両制御系のソフトウエアを更新する技術を2020年をめどに確立する。これにより、販売済みの車に対しても、先進運転支援技術(ADAS)や自動運転に関わる新機能を追加できるようになる。無線通信によるソフトウエア更新(オーバー・ジ・エア=OTA)で、販売した後もユーザーに新しい価値を提供できるようにする。 これまでホンダは、カーナビやオーディオシステムなど、インフォテインメントシステム関連のOTAのみ実用化していた。今後は車両制御の部分まで含めて、ECU(電子制御ユニット)のソフトウエアを無線で更新できるようにする。
車両制御系のOTA技術の確立によって、視野に入れているのが「自動運転やADAS関連への適用だ」(担当者)。ソフトウエアの更新で、新機能を既販車に提供できるようになる。これに向けてECUなど、ハードウエア、ソフトウエア両面で技術開発を進める。同時に、OTAの実施に必要となる、車載通信機の標準搭載を検討する。
自動車メーカー各社は、OTAの技術開発や実用化を急いでいる。OTAが可能になれば既販車に新機能を追加できる。さらに、車両にプログラム上の不具合があった場合、車両をサービス工場に持ち込むことなく遠隔で修正できるようになる可能性がある。すでに米テスラが車のソフトウエアを定期的に更新し、自動運転機能を改善するアップデートなどを実施している。
ホンダはOTAで車両機能を追加するだけではなく、車を買い替えた後も、ユーザーの趣味嗜好といったパーソナル設定を引き継げるようなコネクテッドカーの提供を目指している。
日刊自動車新聞7月23日掲載
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
---|---|
主催者 | 本田技研工業㈱ |
対象者 | 自動車業界 |