2019年7月8日
トヨタ、後付け安全装置を増産 10倍の月5千台規模に
トヨタ自動車は、販売済み車両に装着できる「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」を増産する。具体的な計画は明らかにしていないが、月産500台から同5千台前後へ増やす模様だ。
高齢ドライバーによる暴走事故が相次ぎ報じられて販売店などへの問い合わせが急増し、一部車種で欠品も出始めた。年内までに装着できる車種を8車種から12車種へ広げることもあり、大幅な増産に踏み切る。
トヨタの後付け装置は、車両前後に超音波センサーを取り付け、前後に障害物がある状態でアクセルを強く踏み込むと警告のうえ車両が飛び出さないようエンジンを制御するもの。後退時の速度を時速5㌔㍍以内に抑える機能もある。
現在は「プリウス」「アクア」「ポルテ」など8車種に対応しており、12月までに「ヴィッツ」などを加えて12車種に取り付けられるようにする計画だ。製造はデンソーが担当している。
昨年12月からの累計販売台数は約1600台だが、4月に起きた池袋の死傷事故をきっかけに高齢ドライバーによる暴走事故の報道が相次いだことや、小池百合子東京都知事が購入補助を表明したことなどから販売店への問い合わせが急増している。同様の装置を販売するダイハツ工業も「ゴールデンウィーク明け以降、販売会社に問い合わせが来ている」(広報・渉外室)という。一部の部品共販店では欠品も出始めたため、トヨタは対象車種拡大もにらんで増産を決めた。
トヨタの渉外広報部は「関心の高まりにより、6月から大変多くの注文を頂いており、一部でお待ち頂いている状況だ。仕入れ先や販売店とともに対応を進めている」と話している。
日刊自動車新聞7月5日掲載
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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主催者 | トヨタ自動車(株) |
対象者 | 一般,自動車業界 |