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2019年6月20日

トヨタ神戸自動車大学校、国際自動車整備科を新設、理事長に横山氏が就任

海外出身の入学者増加に備えて

トヨタ神戸自動車大学校(大塚生介校長、神戸市西区)は、将来の海外出身入学者増加に備えた教育体制の強化に乗り出す。2020年4月に海外留学生を対象にした「国際自動車整備科」を新設し、若手整備士の人材育成につなげる。少子化などで入学者数が落ち込む中、留学生の教育環境を整えることで減少傾向に歯止めをかけたい狙いもある。

新設学科は3年課程で、定員が40人。入学条件は「日本語能力試験N3(日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できる)」の認定などが必須となる。
1年次に日本語や自動車の専門用語といった基礎知識などを習得し、2年次で既設の「自動車整備科」1年次で習う自動車の基礎構造や機能などの理解を図る。3年次は同科2年次の定期点検作業やスキャンツールを使った故障診断などの技能を身に付ける。
2・3年次には日本人学生と一緒に授業を受ける機会も設けており、日本人との交流も可能だ。新設学科の生徒は3年間の学習を通じて「二級自動車整備士」資格取得を目指し、卒業後にプロの整備士として社会に出る。

同校は海外出身の入学者数が増加傾向にあり、19年度は34人と前年度の6人から大幅に拡大した。全生徒数に占める海外出身者の割合は5・8%で、自動車整備科と4年課程の「高度自動車科」で計42人に上る。昨年のオープンキャンパスには約80人の留学生が来校するなど、今後も海外からの入学者は増加基調が続く見通しだ。
整備専門学校は全国的にも日本人の入学者数は減少傾向にあり、各校では生徒数確保の観点からも海外留学生の受け入れには積極的な姿勢を示している。同校は今回の学科新設により、20年度の海外出身入学者数は自動車整備科と合わせて45人以上を見込む。

トヨタ神戸自動車大学校を運営する学校法人・トヨタ神戸整備学園は、新理事長にダイハツ工業副社長などを務めた横山裕行氏を選任した。

日刊自動車新聞6月17日掲載

カテゴリー 人事,白書・意見書・刊行物
主催者

トヨタ神戸自動車大学校

開催地 トヨタ神戸自動車大学校(兵庫県神戸市)
対象者 自動車業界