電子情報技術産業協会（ＪＥＩＴＡ）は３１日、新会長に日本電気会長の遠藤信博氏が就任したと発表した。

今年度からＪＴＢとセコムの２社が理事会社に加わり、副会長にＪＴＢの田川博己会長とセコムの中山泰男社長が就いた。ＩｏＴ（モノのインターネット）や人工知能（ＡＩ）などの技術進展で、産業・社会構造は変化を続けている。業種・業界を超えた幅広い会員を持つ特徴を生かし、素早い変化に対応できる協会運営を目指す。
同日都内で就任会見した遠藤会長は「単一業界のことだけを考えて行動する時代ではない」と異業種連携の拡大を強調した。ＪＥＩＴＡはＩＴや電機以外の業界にも門戸を開くなど改革を進めてきた。理事会社に加わった２社のほか、ベンチャー企業や自動車ではトヨタ自動車などが加盟している。

業界全体でＩｏＴ人材の発掘・育成も行う。展示会「シーテック」をアピールの場に活用し、工学系にとどまらず１万人の来場を目指す
足元では米中貿易摩擦が世界経済の先行きを見通すうえでの懸念材料となっているが、遠藤会長は「経済の両大国が自らの力を発揮できない状況に居続けるとは思えない」と米中の２国間関係の正常化に期待を寄せた。

日刊自動車新聞6月3日掲載