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2019年5月30日

富士キメラ総研 車載ECU世界市場見通し ADASと自動運転需要高まり30年に14兆4679億円

富士キメラ総研は、車載ECUの世界市場見通しを発表した。先進運転支援システム(ADAS)や自動運転システム向けの需要が高まることから、2030年の市場は17年比79・0%増の14兆4679億円に拡大する見込み。ECUを構成するセンサーの世界市場も同年比で58・9%増の1兆8787億円を見込んでいる。

調査は、パワートレーン系、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車などの電動車(xEV)系、ボディー系、情報通信系、スマートセンサー/アクチュエーターの6品目の車載ECUと、それらを構成するセンサーや回路部品など26品目のデバイスを対象にした。
現在は統合制御やエアコン、照合などのボディー系ECUの市場規模が大きい。今後は、ADASや自動運転システム、ドライバーモニタリング向けのECUが伸びるため、24年にはこれら走行安全系の市場規模がボディー系を上回り、30年には18年見込み比86・0%増の3兆5834億円になる予測だ。
需要の伸び率では、xEV系が最大となる見込み。中国や欧州を中心に環境対策車の販売が拡大することから、関連するECUも20年ごろから急増する。30年の市場規模は17年比で10・9倍となる1兆8198億円が予想されている。自動車1台あたりECU平均搭載数も18年見込みの23・7個から30年には33・3個に増えるとしている。

ECUを構成するセンサー市場も拡大する。先進国を主体に衝突安全防止機能の搭載義務化が進むことから、イメージセンサーが大きく伸びる。また、内燃機関の効率化や大気汚染物質を削減するためのエンジンマネジメントシステム向けに圧力センサーも伸びるとしている。

日刊自動車新聞5月27日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

㈱富士キメラ総研

開催地 世界市場
対象者 自動車業界