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2019年5月22日

GR専用スポーツカー、スープラ17年ぶり復活 トヨタ、BMWと共同開発

トヨタ自動車のトヨタガズーレーシング(GR)カンパニーが開発を主導し、スポーツカーブランド「GR」名を冠した初の専用スポーツカー「スープラ」が登場した。新型車は独BMWとの共同開発し、オーストリアの車体メーカー、マグナ・シュタイヤーで生産する。高コストになりがちなスポーツカー開発生産を、他社との協業で乗り越えた。電動化や自動化などの新技術への投資が求められる一方で、GRカンパニーではスープラを復活させることでトヨタの新たなクルマ作りの可能性を示した。

新型車は2013年1月のBMWとの包括提携による初の商品となる。プラットフォームを決めた後、チームを分けてトヨタはスープラ、BMWは「Z4」とそれぞれ商品化した。加マグナグループのマグナ・シュタイヤーに生産を委託し、トヨタの元町工場を経由して国内ユーザーに届ける。生産台数は非公表だが、日米欧約50カ国に向けて生産する。スポーツカーの共同開発は、スバルとの「86/BRZ」(12年発売)に続くプロジェクトとなる。
GRカンパニープレジデントの友山茂樹副社長は「クルマがコモディティ化するなかでスポーツカーは売れない、儲からないと言われている」と、自動車メーカーにおいてスポーツカーを開発しづらい環境を明かす。一方で「自分の意思通りに自由に移動したいという気持ちは変わらない。(スポーツカーが)儲からなければ、儲けるようにすればよい」と指摘。GRブランドで初めて投入するスポーツカーでは、他社との共同開発と生産委託という新たな手法で商品化を実現した。
17年ぶりに復活を果たした5代目スープラは、歴代モデルが踏襲してきたフロントエンジン後輪駆動(FR)と直列6気筒エンジンを採用したが、これはBMWの技術が大きく寄与している。トヨタを象徴するスポーツカーをGRカンパニーで新しいクルマ作りで復活させ、モータースポーツ活動でも積極的にスープラを活用していく方針だ。
スープラは17日、国内で販売を開始した。3月上旬から予約注文を受け付けていたが、とくに上位グレード「RZ」の注文が殺到していたため、予約受付を中止していた。今回、発売を機に受注受付を再開した。

◆ホイールベース「86」より短く
トヨタ自動車は17日、新型スポーツカー「スープラ」を発売した。2シーターと割り切ることでホイールベースを「86」より短くするなど、ピュアスポーツカーにふさわしいハンドリング性能を目指した。
フロントエンジン後輪駆動(FR)で、3リットル直列6気筒の「RZ」と2リットル直列4気筒の「SZ」を用意する。車載通信機「DCM」を標準装備し、スープラ専用のコネクテッドサービスを提供する。アクセルやブレーキ、車速やエンジン回転数などを記録するデータロガーをディーラーオプションで用意するなど、モータースポーツ活動で培った技術も盛り込んだ。価格(消費税込み)はSZが490万円、RZが690万円。ブランド初のマットカラーを採用した24台限定車も、17日からウェブ限定で受け付ける。

日刊自動車新聞5月18日掲載

開催日 2019年5月17日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

トヨタ自動車㈱

対象者 キッズ・小学生,中高生,大学・専門学校,一般,自動車業界
リンクサイト

トヨタ自動車ニュースリリース

https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/28086838.html?padid=ag478_from_kv