2019年5月16日
台湾でビジネス開拓、アフターマーケット関連企業 部品・アクセサリー見本市に出展
台湾でのビジネスの開拓に向けて、日本の自動車アフターマーケット関連企業が新しいアイデア、技術の提案に力を入れている。リビルドパーツやリペア用品を中心に、品質に厳しい日本のユーザーをターゲットに磨きを掛けた商品群を訴求し、新規ニーズの吸収に取り組んでいる。40万台超の規模での推移が続く台湾新車市場では、日系メーカー車が7割ほどの販売シェアを占めている。このように日本で開発したアフター製品の販売を見込みやすい状況を生かして、各社は台湾ビジネスを新たな経営の柱に育てていく考えだ。
各社は先月、現地で開催された「台北国際自動車部品およびアクセサリー見本市(TAIPEI AMPA)」に出展、最新の台湾戦略を公開した。
リビルドパーツの製造販売を手がけるながおテクノ(宮脇康年社長、兵庫県尼崎市)は、インジェクターや触媒などのエンジン関連部品を中心に展示した。同社がAMPAに出展するのは今回が初めて。このほど台北市内の代理店を通じ現地で製品販売を開始したことに合わせて出展、プロモーション活動を本格化した。
台湾のリビルドパーツ市場は、地場企業が激しい価格競争を繰り広げ乱売が続いている。同社は、品質や製品の多様性を軸に商品群の魅力を訴えるなど、既存マーケットとは一線を画した販促策を展開して、顧客開拓を目指すという。特に現地の自動車社会が成長途上にあることを踏まえ「優良なリビルドパーツを提供し、車を長く使用してもらうことを支援していきたい」(企画・品質管理部)と、ビジネス展開の方向性を示した。
今回が2回目の出展というカーケミカル用品の開発販売会社、エフイートレード(佐藤高信社長、神奈川県藤沢市)は、コーティング剤に加え、車両外板を保護して塗装の輝きを維持するプロテクションフィルムの提案に力を入れた。フィルム本体とともに、フィルムを車体形状に合わせて裁断するシステム「ユニグローブ・パターンクラウドシステム」を展示し、ビジネスの可能性を発信した。
同社は3年前に台湾支社を設立して現地進出。プロテクションフィルムはまだ新しい製品のため、展示を通じて認知を拡大し、事業を軌道に乗せていくという。
補修部品・整備用品販売のエーアンドエーインターナショナル(井坂茂樹代表、茨城県茨城町)も2回目の出展。今回はエンジンや足回りなどの激しい汚れのクリーニングに適した洗浄機(ブラスター)を出展した。重曹を洗剤に使うことで、環境対応と洗浄力を両立したという。
井坂代表は「台湾の自動車業界は確かな技術力を持ちながらも、アフターマーケットは20~30年前の日本をほうふつとさせる未成熟な状況だ。今後の成長を見込み、製品のアピールを徹底する」と意気込んだ。
日刊自動車新聞5月11日掲載
開催日 | 2019年4月24日 |
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開催終了日 | 2019年4月27日 |
カテゴリー | 展示会・講演会 |
主催者 | 台湾貿易センター |
開催地 | 台北国際自動車部品及びアクセサリー見本市(台湾) |
対象者 | 自動車業界 |