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2019年5月5日

日刊自特集〈新時代を迎えて/注目領域の最新状況を検証〉「売り方」進むか ネット購入

アマゾンなどのインターネット販売が小売り業界を席巻している。多くの消費者がネットで商品を購入する利便性を享受するなかで、クルマもネットでの購入がメジャーとなるのか。
ホームページ上で新車販売を行う米テスラ。国内四つのショールームでも購入は可能だが、リアル店舗とネットの購入比率は半々だという。ネットでの購入手続きは簡単だ。パワートレーンやボディーカラー、運転支援システムの有無などを選択し、クレジットカードでデポジットを支払えば注文は完了する。登録や車庫証明などの手続きはデリバリースタッフが対応し、自動車保険などの相談にも乗ってくれるという。
ただ、テスラの場合、中古車業者が紹介する業販の存在も無視できない。高額商品をネットで購入する消費者はまだまだ少数派と言えそうだ。一方、新車購入を検討するユーザーの多くは情報収集のためにネットを活用している。商品特性はもちろん、販売店の評判や値引き情報を事前に調べてから店舗を訪れている。
こうした中、新車ディーラーが独自にネット戦略を展開するケースが目立ってきた。性別や年齢、地域、クルマへの関心の高さなどを特定してバナー広告をピンポイントに掲載し、自社のホームページへと誘導している。
トヨタ自動車の全チャンネル併売化が象徴するように、商品による差別化が難しくなっている。情報があふれる時代、他社との差別化を図るために自らブランディングやマーケティングに着手する必要があり、そのカギを握るのがネット戦略になりそうだ。

日刊自動車新聞5月1日掲載

開催日 2019年5月1日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

日刊自動車新聞社特集

対象者 自動車業界