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自動車産業インフォメーション

2019年4月30日

世界生産ほぼ横ばい 米国低迷も日中は拡大

乗用車メーカー8社が25日に発表した2018年度の生産・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は2873万1705台となり、前年度に比べて0・1%増加した。トヨタ自動車など5社が前年度を上回った。乗用車の需要が低迷する米国を中心に生産台数の伸び悩みがみられたものの、中国や国内を中心に生産台数が拡大した

世界生産はトヨタ、ホンダ、三菱自動車、スズキ、ダイハツ工業が前年度を上回った。このうち国内とアジア地域での生産が増加したホンダとダイハツが過去最高を更新した。一方で北米市場で苦戦する日産は4年ぶり、中国生産が落ち込んだマツダが7年ぶり、品質問題への対応で国内工場の稼働を一時停止したスバルは2年連続で前年を下回った。

国内生産の8社合計は、前年比0・7%増の925万3374台で3年連続での増加となった。スバルと日産を除く6社が前年度を上回った。トヨタは国内販売車種の一部で新型車効果が一巡したものの、19年1月から生産を開始した北米向け「カローラ」を中心に伸びた。ホンダは販売好調な「N-BOX」がけん引。マツダは17年末に発売した「CX-8」の好調などを要因に11年ぶりに国内生産台数が100万台を超えた。ダイハツは登録車の生産が増加し、過去最高だった。
一方で、日産は販売正常化に取り組む北米市場向けの輸出分の国内生産を減らしたことが影響した。スバルは完成検査工程での不適切事案の再発防止策によって11月から生産ラインのスピードを落としたことや1月に国内工場の操業を停止したことが響いた。
海外生産の8社合計は、0・1%減の1947万8331台。トヨタと日産、ホンダ、マツダがマイナスだった。トヨタや日産とホンダは中国での生産が好調。日産とホンダは過去最高を更新したが、乗用車市場が伸び悩む米国などで前期割れとなった。マツダは中国で生産台数が21・5%減と大幅に減った。三菱自動車はインドネシアで生産する「エクスパンダー」やタイでの「トライトン」が好調。スズキは、インドでの生産が5年連続過去最高を更新した。ただ、足元のインド市場は需要が低迷しており、19年3月のインドでの生産台数は20・9%減となっている。

輸出の8社合計は1・6%増の459万3927台だった。
19年3月の世界生産は前年同月比5・3%減の252万2009台だった。海外生産は5・9%減、国内生産は4・2%減。

日刊自動車新聞4月26日掲載

開催日 2019年4月25日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
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