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2019年4月30日

内閣府イノベーションプログラム、仮想空間でセンサー挙動 自動運転向けシミュレーション開発へ

内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)は2020年をめどに、自動運転に必要なセンサーの安全性を仮想空間で評価できるシミュレーションツールを開発する。逆光や雨天時などさまざまな環境下でのセンサーの挙動をバーチャルで再現可能にすることで、自動車メーカー側の自動運転システムの開発効率化につなげる。国のプロジェクトとして、デンソーをはじめとするサプライヤーとシミュレーション企業などが加わり、より高度なツールの確立を目指す。

SIP第2期の自動運転(システムとサービスの拡張)の取り組みの一環として、18年からプロジェクトを立ち上げた。予算としては18~20年度の3年間で計約18億円を確保する。
今回の事業は神奈川工科大学をリーダーとし、センサーメーカーやシミュレーション開発会社が加わる。日本自動車工業会などからのさまざまな走行シーンの要求に対して、カメラは日立オートモティブシステムズ、ミリ波レーダーはデンソー、LiDARはパイオニアがそれぞれのノウハウを持ち寄る。日本ユニシスなどのシミュレーションの知見と合わせて、センサーの挙動を高精度に再現する。

SIPとしては20年中にツールを開発する。まずは自動車メーカーに無償で提供し、性能試験などを通じて改善点を洗い出す。仮想空間でセンサーの性能を評価できれば、自動車メーカーはセンサーモデルごとで付け替えて試験する手間が省けて、開発効率向上につながる。
仮想空間で、自動運転システム全体の安全性を評価する上で、それを支えるカメラやミリ波レーダーなどセンサーの挙動を高精度に再現する必要がある。シミュレーションを得意とする企業が独自でセンサーの評価ツールを開発する動きはあるが、自動運転レベル3への対応には、センサーメーカーのノウハウも欠かせない。国プロ

日刊自動車新聞4月25日掲載

カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

内閣府

対象者 自動車業界