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2019年4月24日

日産 「クルマ無関心」層の開拓へ 日産デイズ、マーケティング強化

日産自動車は新型軽乗用車「デイズ」の拡販に向けて、クルマに関心が低い顧客層に対するマーケティング活動を強化する。デイズが属する軽ハイトワゴンは日常生活の足として利用されるケースが多く、ユーザーもクルマに対する関心が低い傾向にある。積極的にショールームに訪れないユーザーとのタッチポイントを増やすため、ショッピングモールなどでデイズの展示会を今年度上期中に300回以上実施する。インターネット上のウェブ広告掲載などデジタルマーケティングも強化し、他銘柄ユーザーも含めた新規客獲得に注力する。

デイズは3月28日の発売から約2週間で受注が1万台を突破し、好調な立ち上がりを見せている。現時点では旧型デイズやコンパクトカー「ノート」など自銘柄ユーザーの代替えが中心となるが、今後は新規客の獲得に向けたPR活動を積極化していく。
新型車は、13年発売の旧型モデルでユーザーから指摘が多かった不満点「加速」「荷室」「小物入れ」を改善するため、プラットフォームやパワートレインを全面的に見直した。さらに軽のファーストカー比率の高まりを受けて、先進運転支援技術「プロパイロット」や同社初の緊急通報システム「SOSコール」を搭載。先進技術を惜しみなく投入することで、競合車との差別化を図った。

軽ハイトワゴン市場における18年のデイズのシェアは11%だった。シェアトップはスズキ「ワゴンR」だが、ダイハツ「ムーヴ」やホンダ「N―WGN(エヌワゴン)」の3車種はいずれも10~20%の間で、競合車とのシェアは拮抗している。軽ハイトワゴンの市場そのものは横ばいで推移しており、デイズの拡販は新規客の獲得が不可欠となる。
日産によると、軽ハイトワゴンユーザーは「競合車との比較検討はせず、馴染みの店で購入するケースが多い。さらに購入にいたるまでの検討期間が短い」のが特徴だという。こうしたユーザー特性を踏まえ、300回を超える出張展示会を全国で行い、新規客との接点拡大を目指す。また、ウェブ広告の強化や異業種とのタイアップ企画を展開し、デイズの認知度を高めていく方針だ。

日刊自動車新聞4月20日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

日産自動車㈱

対象者 自動車業界
リンクサイト

日産ニュースリリース3月28日発表 新型「日産デイズ」を発表

https://newsroom.nissan-global.com/releases/release-fc1499a2382c4bfa3a35929160091d4f-190328-00-j