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2019年4月11日

観光庁アンケート、訪日外国人受け入れ バス、2割が「困った」 タクシーは12%

観光庁は3月26日、訪日外国人に旅行中の困りごとを尋ねた2018年度「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」の結果を公表した。訪日外国人が旅行中に利用した際に困った理由は、バスが「多言語対応をしたルート検索用のウェブサイト、アプリがなかった」、タクシーが「移動前の目的地の指定と移動中のトラブル」が最も多かった。また、キャッシュレス対応が進んでいないことも回答から浮き彫りになるなど、バス・タクシーなど公共交通機関の受け入れ環境整備の課題が多いことが分かった。

調査結果を見ると、利用が多かった公共交通機関(複数回答)は、在来線(新幹線以外の鉄道)が最も多く76・1%で、以下バス55・5%、新幹線40・2%、タクシー29・6%などと続いた。バスは台湾と韓国からの旅行者、タクシーは韓国と欧米豪からの旅行者の利用率が高かった。

利用する際に困った交通機関(同)は、バスが2位で20・7%、タクシーがレンタカーに次いで5位の12・0%だった。
困ったことは、バスが鉄道と同じく「ルート検索」を中心に「切符・ICカード購入」や「構内・乗り場・車内の利用(どのバスに乗ればよいか分からなかった、乗り場が見つからなかったなど)」といった幅広い項目で改善ニーズがあることが分かった。タクシーでは「目的地の指定と移動中のトラブル(道に迷った、通行止めなど)」が多かった。
決済手段は、バス・タクシーとも鉄道と同様、現金以外の決済手段を望んだものの、実際は現金で行ったとの回答が多かった。
旅行中に困った場所を8項目(フリーWi―Fi環境、ATM利用、クレジット・デビットカード利用、両替、多言語表示、トイレ、スタッフとのコミュニケーション、文化宗教への配慮)挙げて尋ねたところ、いずれも公共交通機関が上位にくる結果となった。

一方で、2年前と昨年の調査と比較して「困ったことはなかった」との回答が過去最高の36・6%に上り、受け入れ環境の改善も図られていることが分かった。
調査は昨年11月から今年2月まで、成田・羽田・関西・福岡の4国際空港で実施し、4037件の回答が寄せられた。今回は、これまでの調査で「困った」との回答が多く地方誘客の課題となっている「公共交通の利用」に焦点を当てたと同庁は説明している。

日刊自動車新聞4月8日掲載

開催日 2019年3月26日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

観光庁

対象者 自動車業界
リンクサイト

観光庁「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」

http://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000267.html