2019年4月1日
JISPA、コネクテッドサービス 輸入車で事業化
日本輸入車整備推進協会(JISPA、平林潔代表理事)は、輸入車のコネクテッドサービスに乗り出す。自動車業界向けIoT(モノのインターネット)サービスを手掛けるGMOクラウドが開発したコネクテッドサービスの活用を始める。テレマティクス技術を活用したコネクテッドサービスは自動車メーカーのみならず、アフターマーケットでも広がりを見せている。同協会は2024年に始まる車載式故障診断装置(OBD)車検も視野に入れ、輸入車整備の高度化と会員工場の顧客囲い込みを支援する。
GMOはOBDからデータを集め、ユーザーや整備事業者にコネクテッドサービスを提供している。現在、車両状態を自動で解析、遠隔診断するスマホアプリ「リンクドライブ」、リンクドライブで収集したデータを整備事業者が活用するための「リンクドライブプロ」、クラウド型外部故障診断(スキャンツール)「リンクピット」の3サービスを「リンクドライブシステム」として展開している。
JISPAはこのほど同システムを活用するための会員説明会を開催、会員工場での導入推進を決めた。今後、会員工場は自社の輸入車オーナーに対して車載機器の装着を提案し、車両情報の収集を進めていく。車両情報はアプリを通じてユーザーと共有できるため、例えば、車両情報をもとに故障を未然に防ぐ予防整備の提案などにつなげていく。
リンクピットについては、会員工場が保有する既存のスキャンツールを使用するため導入しないという。
JISPAは前身の任意団体時代からコネクテッドサービスの研究を続けてきた。09年には試作品を完成させているが事業化には至らなかった。
GMOが同サービスを発表してからは三井住友海上火災の整備業代理店組織であるアドバンスクラブ(田中雄二会長)の研究機関であるASKnet(アスクネット)内のコネクテッドサービス研究会に会員が参加。顧客の車両に車載機器を装着して実証実験を続けてきた。
GMOは現在、新車販売や整備支援などを手がけるジョイカルジャパン(中村靖弘代表取締役CEO、東京都品川区)、アドバンスクラブと提携。同システムを提供している。また、双日とは国内外の営業活動で業務提携している。
日刊自動車新聞3月29日掲載
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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主催者 | 日本輸入車整備推進協会 |
対象者 | 自動車業界 |
リンクサイト | JISPAホームページ http://jispa.net/ |