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2019年3月19日

自動運転実証実験 静岡県、19年度に レベル3相当 4ヵ所で

静岡県は2019年度に行う自動運転の実証実験の方針を固めた。新たに都市部、郊外、過疎地域における交通課題を想定し、18年度に実施した小笠山総合運動公園(エコパ、袋井市・掛川市)に加えて沼津市、下田市、西伊豆沿岸地域の計4カ所でレベル3に相当する実証実験を行う。交通事業者、県、地域が連携しながら実験を通じてそれぞれの課題解決を目指す。4月から具体的なスケジュール、計画の策定を開始し、9月以降に順次行う。

19年度の具体的な計画は、7月に開催する県の未来創造まちづくり構想会議で決定する。実証実験は住民参加型で、いずれも1週間から1カ月程度の期間を予定している。
実証実験を行う4カ所のうちエコパを除く3カ所は伊豆箱根バス、東急バス、東海バスの3社の協力を得て行う。また、下田市の実証実験は、東急電気鉄道などが行う「観光型MaaS」の実証実験とジョイントする。
エコパは県内の自動車関連企業に自動運転に関する技術開発の実験フィールドとして提供する。他企業との連携による車両やソフトウェアなどの開発に向けた実験や、園内の道路やエコパを中心とした公道を自動運転で走行する実験を18年度に引き続き行う。

沼津市では都市部を想定した実験を行う。JR沼津駅から沼津港までの約2キロメートルの距離に、バス型の実験車両を走らせて、観光客の沼津市街への誘客やバスの運転手不足に関する課題を検証する。BRT(バス高速輸送システム)の可能性についても検討する。
また、下田市では旧市街地を中心に半径1キロメートル弱のエリアを対象に行う。9月から11月にかけて実施する「観光型MaaS」におけるオンデマンド乗合交通の部分で自動運転システムを導入し、観光客や住民の移動の課題解決を目指す。
西伊豆沿岸地域は過疎化、高齢化が進む地域における生活交通の確保、住民が住む集落と観光スポット、スーパーや病院など生活に必要な場所を結ぶ移動サービスについて検証する。しかし、実験を行う自治体やルートは未定で、県では今後決めるとしている。

日刊自動車新聞3月15日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

静岡県

開催地 小笠山総合運動公園(エコパ、袋井市・掛川市)、沼津市、下田市、西伊豆沿岸地域の4か所
対象者 自動車業界