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2019年2月17日

NEDO横浜国大、高い減速比でも逆駆動可能なギアを開発

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と横浜国立大学は、高い減速比でも逆駆動できるギア「バイラテラル・ドライブ・ギヤ」を世界で初めて開発した。

機構を最適化する自動計算システムを開発し、動力の伝達効率を高めるとともに高減速比では不可能だった逆駆動を可能にした。エネルギー回生の効率化に効果があり、電気自動車(EV)の変速機などに提案する。プロジェクトメンバーの日本電産シンポが実用化を目指す。

従来のギアは減速比が高まるにつれて伝達効率が順駆動、逆駆動ともに低下し、100対1を超えると逆駆動はできなかった。新開発のギアは逆駆動を実現し伝達効率を約30%向上させるとともに増速起動トルクを約300分の1に低減した。

機構は小型、軽量化や低コスト化を図るため、複合遊星歯車機構とインボリュート歯車を採用した。さらに減速比を任意に指定しながらも、各歯車の歯数と転移係数を変数として動力伝達効率を最大化する自動計算システムを開発。設計が難しかった同機構の短所を解決した。EVのほか、ロボット関節の柔軟性向上などにも応用する。

日刊自動車新聞2月14日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

新エネルギー・産業技術総合開発機構、横浜国立大学

対象者 大学・専門学校,自動車業界
リンクサイト

横浜国立大学 高効率・高減速ギヤを備えた高出力アクチュエータの研究開発 

http://www.ripo.ynu.ac.jp/content/files/pdf/shienshitsu/nedo-fujimoto2016.pdf