会員向けクルマ
biz

INFORMATIONクルマの情報館

自動車産業インフォメーション

2019年2月4日

大阪の中小企業が結集、水素ロータリー搭載のドローン開発へ

関西地区の中小企業が結集し、水素ロータリーエンジン搭載のドローンを開発するプロジェクトが始動した。今後、新たな開発組織を設立し、モーターや高圧タンクなどの要素技術を持つ参画企業を募集する。2025年に開催される「大阪・関西万博」でのデモ飛行を目指す。

開発する乗用ドローン「HyDrone(ハイドローン)」は、水素ロータリーエンジンとハイブリッドシステムを動力源とする。この組み合わせは小型・軽量や高出力・低振動のほか、水素供給源の多様化や長距離・重量物輸送などでも利点がある。

21日にハイドローン開発組織の設立準備委員会が発足した。委員長にはUAV(無人航空機)の開発や製造を手がけるエアロジーラボ(大阪府箕面市)の谷紳一代表取締役が就任した。模型用ロータリーエンジン製造の日東工作所(大阪府枚方市)とロボットシステム研究開発の菱田技研工業(堺市西区)もメンバーで、近畿経済産業局と大阪科学技術センターがオブザーバーを務める。

25年の大阪・関西万博でのデモ飛行に向け、新たな開発組織を立ち上げる予定。ドローンの仕様はヘキサコプター(ローター6基)で1人乗り、飛行時間は60分以上を想定する。
今後は、制御ソフトウエアやCFRP(炭素繊維強化プラスチック)などの超軽量ボディー、高圧タンク・水素供給システム、モーター・ローター、発電機・バッテリー・インバーターなど、ドローンの関連技術を持つ企業の参画を呼びかける。

同プロジェクトは、近畿経産局「関西スマートエネルギーイニシアティブ」水素分科会での水素エネルギーの新たな活用方策の検討結果を踏まえたもの。
24日に同局(大阪市中央区)で会見した谷委員長は「関西の中小企業を中心に『下町ハイドローン』として開発を進めるが、関西以外や大企業の協力もお願いしたいと考えている。世界の空をハイドローンが飛ぶことも夢ではない」と意気込みを示した。

日刊自動車新聞1月31日掲載

開催日 2019年1月24日
主催者

近畿経産局、関西地区の中小企業

開催地 関西地区
リンクサイト

近畿経済産業局1月25日報道発表 地球に優しい水素の翼『HyDrone』プロジェクトを始動しました ~2025年国際博覧会の空へ

http://www.kansai.meti.go.jp/5-1shiene/smart_energy_initiative/press/190124/190124_hydrone.html