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2019年1月31日

ミャンマー政府関係者が関西の整備業界視察、行政や整備学校を訪問

ミャンマー政府関係者が20、21日にかけて関西地区の整備業界を視察した。行政や整備専門学校などを訪問し、日本の自動車整備士制度について理解を深めた。訪問を受けた各企業・団体は国際交流に全力を注いだ。

今回の視察は、国際協力機構(JICA)がミャンマーで進めている国家技能標準(NSS)開発支援プロジェクトの一環。
プロジェクトでは同国での適切な自動車整備士制度の導入に取り組んでいる。近畿運輸局の職員がJICAを通じてプロジェクトに参加しているつながりもあり、日本の整備士技能検定制度や整備士養成施策を勉強する目的で政府関係者の訪問が決まった。ミャンマーの労働・入国管理・人口省や工業省、教育省の役人6人とJICAのプロジェクトメンバー2人が関西の各団体や施設を訪問した。

20日は大阪府自動車整備会館(大阪市住之江区)で行われた登録試験を視察した。試験前には実技試験場を見学。その後、会議室に場所を移して、整備士技能検定制度に関する細かい説明を受けた。一行からは問題作成手順や試験の運営方法といった細かい質問も出た。

21日は近畿運輸局(大阪市中央区)の八木一夫局長を表敬訪問し、局長室で記念撮影などを行った。八木局長は「日本は整備技術や制度が発達しているので、それらをぜひ見ていってほしい」と述べた。自動車技術安全部の担当者から日本の交通行政に関する説明も受けた。

引き続き、日産京都自動車大学校(川上宏美校長、京都府久御山町)に足を運んだ。実習場での授業風景などを見学し、整備士養成の現場を視察した。ミャンマー出身の留学生と交流する一幕もあった。その後、府内2カ所の整備工場を回った。
労働・入国管理・人口省次官のミョ・アウン氏は「ミャンマーでも車の使用者が増えており、特に日本車の流通量が多い」と現状を説明し、「より良い車社会を築いていくためにも自動車整備の制度をしっかり整える必要があり、日本から制度や技術を学ぶために訪問した」と視察の趣旨を語る。

ミョ・アウン氏は日本の印象を「視察先はどこも清潔感があり素晴らしい。そういった部分も含めて学んでいきたい」と話す。今後も両国の関係をさらに深めたい考えで、「日本とミャンマーは長年、友好関係を続けてこれた。今回のような技術交流が進めば、さらに良好な関係を築けるはずだ」と述べた。
22日には関東に移動し、JICA本部(東京都千代田区)などを訪問した。23日は国土交通省自動車局(同)でディスカッションなども行い、24日に帰国した。

日刊自動車新聞1月28日掲載

開催日 2019年1月20日
開催終了日 2019年1月24日
カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

国際協力機構

開催地 関西、関東
対象者 自動車業界