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自動車産業インフォメーション

2019年1月26日

AICE、電動車も研究対象、市場拡大をにらんで

自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)は、基礎・応用研究の範囲を内燃機関以外に広げる検討を始めた。AICEが培ってきた産学連携の基盤を活用し、ハイブリッド車(HV)や今後、市場が拡大するとみられる電気自動車(EV)などの電動パワートレーンの研究も将来的に行う。当面は内燃機関の基礎研究やモデル作成に活動を集中するものの、2020年代には複数のパワートレーンに研究対象を広げ、日本の自動車産業の競争力向上に貢献する。

今後も内燃機関の高性能化につながる活動は継続するものの、グローバルで普及が進むHVやEV、燃料電池車(FCV)など他のパワートレーンにも活動範囲を広げる検討を始めているという。AICEは、欧米に比べて日本企業が不得意とされてきた複数の企業や研究機関が垣根を越えて共通の研究テーマに取り組む産学連携で活動している。自前主義が強かった日本の自動車産業では「おそらく初めての試み」(AICE)であり、AICEの活動を通じて構築した産学連携の基盤やネットワークを他のパワートレーンの研究開発にも活用する。

AICEは、トヨタ自動車や日産自動車、ホンダといった自動車メーカー9社と研究機関が連携し、2014年に発足した。これまでは内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)が取り組むエンジンの熱効率向上の支援や、ディーゼルエンジンの後処理技術の基礎研究のほか、経済産業省が進める車両モデルへ活用可能なモデルベース開発の環境を整備してきた。電動パワートレーンに活動範囲を広げた場合も、基礎研究や、自動車メーカーとサプライヤーがともに利用しやすく、統一的な考え方を採り入れたモデルベース開発の環境整備に取り組む見通しだ。

日刊自動車新聞1月12日掲載

カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)

対象者 自動車業界
リンクサイト

自動車用内燃機関技術研究組合ホームページ http://www.aice.or.jp/