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2018年12月13日

ティアフォー、自動運転用オープンソースソフトウエア普及 世界初の業界団体設立

自動運転システムを手がけるティアフォー(武田一哉社長、名古屋市中村区)は、自動運転用オープンソースソフトウエア「Autoware(オートウェア)」の普及を目指す世界初の業界団体を設立したと発表した。

米自動運転ベンチャーのエイペックス、アームの利用を推進する英国の業界団体リナロと共同で立ち上げた。自動運転のオープンソースソフトウエアを手がける中国の百度(バイドゥ)に対抗する。

新設する業界団体の名前は、「TheAutowareFoundation」。21社・団体でスタートした。自動運転の先行開発を手がけるトヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI―AD)のほか、英アームや米インテルなどの半導体大手、米ベロダインなどのセンサーメーカーが参画している。

日刊自動車新聞12月11日掲載

開催日 2018年12月10日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

㈱ティアフォー

開催地 ティアフォー(愛知県名古屋市)
対象者 自動車業界
リンクサイト

https://www.tier4.jp/

自動運転用オープンソースソフトウエア(OSS)の「オートウェア」を手がけるティアフォーは、欧米の企業や団体とともに自動運転ソフトの普及を目指す世界初の業界団体を新設した。運営主体を新組織に移し、デファクトスタンダード(事実上の標準)を目指す。競合の中国・百度(バイドゥ)が手がける「アポロ計画」は、日系を含む自動車メーカー各社と相次いで協業している。自動運転用OSSの覇権争いが激化してきた。

 オートウェアは、一般道での自動運転での使用を想定し、ティアフォーが名古屋大学や長崎大学、産業技術総合研究所などと共同開発したOSS。リナックス上で作動しているため、無料で使用でき、現在100社・団体、30種類以上の自動運転車両に導入されている。
 業界団体「オートウェアファンデーション」に運営母体を移管することで、加盟企業間の情報交流や協業を促進し、オートウェアの高度化を図る。
 同団体は、運営全般やシステム保全などを手がける「オートウェアAI」のほか、次世代ロボットオペーレーティングシステムを用いて新型車載用オートウェアを開発する「オートウェアオート」、オートウェア向けの電子制御ユニット(ECU)やアーキテクチャーなどを包括する「オートウェアIO」の3部門で構成。今後、本格的に自動車メーカーの参画を募るほか、ティアフォーが導入支援用のするプラットフォームとソフトウエアツールを開発し、さらなる普及を図る。
 代表理事には就任したティアフォー創業者の加藤真平東京大学准教授は、「私たちは一人で自律運転を実現できない。加盟企業で協力し、自律運転の実現を目指す」としている。
 OSSは、メーカー各社が無料で使用できるオペレーティングシステム(OS)で、導入企業は開発負担を軽減できる。

日刊自動車新聞12月11日掲載