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2018年11月30日

国交省、巻き込み事故防止へ大型車向け装置 補助金の支給検討

国土交通省は、大型トラックが左折時に人や自転車などを巻き込む事故を防止する「側方衝突警報装置」の普及拡大を狙いに、トラック運送事業者などが同装置を導入する際に補助金を支給する考えだ。先進安全自動車(ASV)導入促進事業の一環で、補助率は導入費用の2分の1。2019年度からの申請受付開始を見込んでいる。

警視庁の統計によると、17年に東京都内で発生した自転車が関与する事故1万949件のうち、交差点での左折時の事故は1130件と出合い頭の事故に続いて第2位。前年よりも104件増加している。特に大型トラックの場合、死角となる部分が大きく、ASV関連技術を応用した安全対策が急務ともされる。

側方衝突警報装置は左折時や車線変更時に側方の障害物を検知した際、これと衝突する可能性が高いと判断した場合にドライバーに衝突を回避するように警報する装置。国内では三菱ふそう・トラックバスが17年5月に発売した新型「スーパーグレート」に「アクティブ・サイドガード・アシスト」を初採用した。
ふそうのシステムでは、走行中に車両が通過する範囲を予測して範囲内にあるものを検出。左方向に歩行者や自転車を感知すると、助手席のピラー部に設置したランプが黄色に点灯する。さらに、左方向へハンドルを操作したり、ウインカーを操作した場合は、ランプが赤色の点滅に変わり、警報音の発出とともにドライバーに注意を促す。

国交省は19年度の予算として、ASVやドライブレコーダーの導入促進支援として11億6300万円を要求している。ASV関連ではすでに、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報装置、車両安定性制御装置、ドライバー異常時対応システム、先進ライトの導入補助を設けており、19年度から側方衝突警報装置を追加する考えだ。

日刊自動車新聞11月27日掲載

カテゴリー 会議・審議会・委員会
主催者

国土交通省

対象者 自動車業界