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2018年11月15日

豊通オートモーティブクリエーション、「車両下部検査装置」を発売

豊田通商の子会社、豊通オートモーティブクリエーション(TAC、村井義之代表取締役、愛知県豊田市)は、車両の下回りを撮影して3Dデータを生成し、不具合や錆びなどを検知する「車両下部検査装置」を発売する。イスラエルのスタートアップ企業が開発したシステムで、中古車オークション(AA)場や大手整備工場などへ売り込む。1台ずつリフトアップして車両底部を確認する手間が省けるため、省人化や生産性向上につながるとしている。

同装置は、カメラとフラッシュを組み込んだ撮影ユニットとパソコン、クラウドシステムで構成。車両が撮影ユニットの上を時速45キロメートル以下で通過すると、撮影した画像をもとにコンピュータービジョンと機械学習で3Dスキャンし、錆びやオイル漏れ、フレームの歪み、ボルトの緩みなどを最短3秒で検知する。機械学習により、当該車両の正常データがなくても一定の異変を発見するという。価格は約500万円。2本の柱に取り付けたカメラで外観を撮影するユニットもオプションで用意する。
イスラエルのスタートアップ企業、UVeye(UVアイ)が開発した。もともと車両の爆弾テロなどを防ぐ警備・防衛システムとして車両底部(アンダービークル=UV)を自動検査する装置を造ったのが始まりで、民生用途に応用した。日常的にテロや戦闘と向き合うイスラエルならではの技術開発といえる。

主力の自動車用品に続く新事業を模索する豊田通商オートモーティブクリエーションは、UVアイの検査装置に目をつけ、日本国内での販売権を獲得した。今後、日本市場の用途に合わせた開発も同社独自で進める計画で、中古車流通や自動車整備分野での普及を目指す。

日刊自動車新聞11月9日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

豊通オートモーティブクリエーション㈱(TAC)

対象者 自動車業界