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2018年11月8日

東北地方、点検推進運動の規模急拡大 昨年に比べ3倍

東北各県の運輸支局や自動車整備振興会などが毎年秋に実施する「自動車点検整備推進運動」で、本年度の開催規模が大幅に拡大した。

9月2日に青森運輸支局で開催された「自動車ふれあいフェスティバル」と山形、福島での「マイカー点検教室」を皮切りに、10月31日の岩手県まで、延べ36カ所でユーザー向けのイベントが繰り返された。ここ数年は全体で10カ所程度にとどまっていただけに、高頻度かつ開催場所の増大が目立った。推進運動の目的は、定期点検整備の重要性とユーザーの実施責任について理解を広めること。この点、全体の開催規模が拡大した本年度の取り組みには、一定の成果が期待できそうだ。

点検整備推進運動は、自動車を適切に使用するために必要な定期点検と、その方法をユーザーに周知するために毎年実施している国の施策。9月、10月の強化月間に運輸支局や整備振興会などが実施主体となり、各地でユーザー向けの啓蒙活動を行っている。マイカー「点検教室」や「無料点検」、「相談窓口」などが主な内容。東北では、地域の産業展や季節イベントに参加、出展するケースが多いが、宮城県などは振興会の支部単位で、地元密着型の無料点検を多数実施するなど、地域ごとの慣例、特徴もある。

本年度の運動期間中、東北管内では青森が2カ所、岩手が10カ所、宮城が13カ所、秋田が3カ所、山形が4カ所、福島が4カ所の計36カ所。宮城県などの小規模なイベントを除き一昨年は9カ所、昨年は7カ所だったのに比べ、大幅に拡充した。
今回の運動が一気に拡大したことについて、整備関係者は「ユーザーに直接働きかける機会を、業界全体が重視するようになったことが背景にある。また、週末の観光施設にブースを設置、点検教室などに加え、子ども向けの企画も盛り込むなど、効率的で効果的な運営ノウハウも蓄積されている」(宮城県自動車整備振興会幹部)などと、分析する。
百年に一度の変革期と言われる自動車業界とは言え、車両の保守管理の必要性は恒久的なもの。自動車点検整備推進運動は今後、地域で工夫された実施形態が出現、定着しそうだ。

日刊自動車新聞11月6日掲載

カテゴリー 交通安全,社会貢献
主催者

東北地区の各運輸支局、各県の自動車整備振興会

開催地 青森2カ所、岩手10カ所、宮城13カ所、秋田3カ所、山形4カ所、福島4カ所の計36カ所
対象者 自動車業界