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自動車産業インフォメーション

2018年11月8日

整備工場の環境改善 従業員の健康に配慮、各社が製品売り込み

整備工場の環境改善につながる製品を各社が売り込んでいる。

三京化成は有害物質を含まないパテを発売。掃除用具の加藤産業(加藤和博代表、東京都大田区)は化学やけどの恐れがない洗浄用水を提案する。社員の健康被害の防止や第三者認証取得にもつながるとあって、今後もこうした製品が増えそうだ。
三京化成は、スチレン不使用のパテ「HSミラクルパテ」を発売した。有害物質であるスチレンが入ったパテを使う際は労働安全衛生法などで使用量の報告や作業後の清掃が要る。パテ硬化用のライトも皮膚がんを引き起こす可能性があり、こうした健康リスクを排除できる。加藤産業は座席の洗浄用に蔵王産業の強アルカリイオン電解水を提案する。通常のアルカリ溶液は汚れに反応する速度が遅く深部まで溶かすため、化学やけどの原因になりやすい。強アルカリイオン電解水は汚れと反応して水に戻るため、危険性を大幅に減らせる。pH11以上とアルカリ強度が高いので、洗浄力も担保できる。洗剤のように最後に水洗いをする必要がなく、作業時間の短縮につながる利点もある。

ソフト99コーポレーションはユーザーに対し、自社製品のラベルやSDS(安全データシート)の確認を推奨する。製品に含まれる物質の記載や具体的な危険性、有害性などが表示されており、使用前に表示を確認することがリスクアセスメントにつながるという。

整備士の採用や定着率の向上には働き方改革のほか、職場環境の改善も必要。従業員の健康リスクを減らす製品が今後も増えそうだ。

日刊自動車新聞11月6日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

日刊自動車新聞社調査

対象者 自動車業界