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2018年11月2日

2018年度上期(4~9月)乗用8社世界生産、7年連続増加、拡大続く海外が牽引

■国内生産2期ぶり減
乗用車メーカー8社が29日に発表した2018年度上期(4~9月)の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同期比0・9%増の1413万3814台となり、上期として7年連続で前年同期を上回った。ホンダ、三菱自動車、スズキ、ダイハツ工業の4社がプラスで、ホンダ、スズキ、ダイハツが過去最高を更新した。8社合計で国内生産は2期ぶりにマイナスとなったものの、海外生産は拡大傾向が続いている。

国内生産の8社合計は同1・0%減の438万5009台。ホンダ、三菱自、スズキを除く5社が前年割れとなった。トヨタ自動車は台風21号や北海道地震の影響により同2・8%減と2期連続の減少。日産自動車は国内市場向けは堅調に推移したものの、北米向け「ローグ」「ローグスポーツ」、欧州向け「エクストレイル」の輸出減により同14・4%減と4期ぶりのマイナスとなった。マツダも西日本豪雨が生産面への影響を及ぼした。一方、ホンダは「N―BOX」や「N―VAN」の販売増などにより3期連続でプラスとなった。スズキも「スペーシア」などの新型車が好調で2期連続で増加した。

海外生産の8社合計は、同1・8%増の974万8805台。トヨタ、ホンダ、三菱自、スズキ、ダイハツの5社がプラスとなり、ホンダ、スズキ、ダイハツの3社が過去最高を記録した。トヨタは同0・3%増と2期ぶりのプラス。中南米やアジア、中国などが好調だったものの、北米が「タンドラ」の新型車効果の反動減でマイナスとなった。ホンダは7期連続の増加。過去最高を更新したアジアや中国が成長をけん引した。北米はメキシコ工場が水害で生産停止している影響もあり、同5・2%減と2期連続で減少した。三菱自はインドネシアの「エクスパンダー」の生産拡大、スズキはインドやインドネシアの好調などによりプラスを確保。ダイハツはインドネシアのトヨタ「アバンザ」をOEM(相手先ブランドによる生産)供給に切り替えたことで同40・8%増となった。

輸出の8社合計は、同1・6%増の221万2261台。北米向け「シビックセダン」を日本生産に切り替えたホンダが同133・1%増と急増した一方で、日産は北米や欧州向け「ローグ」などの減少で同18・1%減と低迷した。

9月単月の8社合計は、世界生産が前年同月比5・1%減の238万1396台と、3カ月ぶりに前年同月を下回った。北海道地震や西日本豪雨などの影響もあり、国内生産が同5・9%減の76万4929台、海外生産が同4・7%減の161万6467台、輸出が同6・5%減の37万89台と低迷した。

日刊自動車新聞10月30日掲載

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