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2018年10月10日

ボッシュ、エーミング 設備や整備士を認定 作業履歴も証明

ボッシュは先進安全技術のエーミング(機能調整)作業に関する設備と知識を持つ整備工場と整備士を認定する「ADAS(先進運転支援システム)エキスパート認定制度」を立ち上げた。今年いっぱいは同社の整備工場ネットワーク「ボッシュカーサービス」を対象に先行認定し、来年から一般整備事業者向けに認定業務を始める。

同制度はエーミング作業を行うための適切な工場環境と設備機器、作業者が故障診断や専門知識を持っているかを監査し、認定するもの。認定を受けるとエーミング作業を実施した記録や測定値をボッシュのクラウドシステムで管理でき、必要に応じてデータを活用できる「エビデンスサービス」が受けられる。
エーミング作業時に必要な車両正対具合を割り出すサポート機器はすでに市販されているが、こうした作業の履歴を第三者的に担保するサービスの提供は業界初となる。

現在、整備事業者は緊急自動ブレーキや車線逸脱防止装置などの装置について、外部故障診断機(スキャンツール)やターゲットなど設備面では対応を進めているものの「メーカーの指示に沿って作業していることを証明する術(すべ)がない」(ボッシュ)のが実態だ。
このためボッシュは、エーミング作業を行う工場内の測量や水平出しなどの監査、作業実施者のトレーニング、エビデンスサービス、作業を支援するホットラインサポートをセットにして提供する認定制度を立ち上げ、整備工場をハードとソフトの両面で支援していくことにした。

一般整備工場の認定には、トレーニング(2日間)の受講やエーミング作業機器の購入、工場監査などを受ける必要がある。
エーミング作業に関しては、2024年から始まる車載式故障診断装置(OBD)車検で未実施車両を不合格とする方針が固まっているほか、作業を省略したり、証明できない場合、故障や事故時の責任が問われる可能性が指摘されている。

日刊自動車新聞10月5日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

ボッシュ㈱

対象者 自動車業界