2018年9月27日
国交省、整備事業者の地域連携促す メカ不足や後継者難対応
国土交通省は自動車整備工場間の地域連携を促す。一般整備工場のほか新車ディーラーも含め、地域特性に合わせた連携のあり方を探る。来年度の概算要求で全国の好事例を調査し、支援するための予算を計上した。メカニック不足や後継者難など、整備業界が抱える課題の解決に地域連携の視点から斬り込んでいく考えだ。
国交省が工場間の連携を促すのは、将来的に工場が減り、地元で整備を受けられない「整備難民」が出かねないと危惧しているからだ。整備事業者は車検やリコール(回収・無償修理)などクルマ社会の安心・安全を支え、地域の経済や雇用も支える。新車ディーラーと一般整備工場とでは経営規模や技術力に差があるものの、それぞれが顧客との関係強化に努め、地域の整備需要に応えている状況だ。
ただ一方で、メカニック不足や後継者難、新技術に対応した設備や人材投資など様々な経営課題に整備工場が直面していることも事実。手をこまねいていれば倒産や廃業で整備工場数が減り、クルマ社会の安心・安全が揺らぎかねないと国交省は判断した。地域や業態に応じて様々な連携が考えられるため、まずは好事例を集めて分析する。すでに広島や大阪、岩手、岐阜などでは、地域内の工場や行政による連携の取り組みが始まっている。
国交省ではこうした好事例を集めて規制や補助制度などの政策立案に生かすとともに、業界内で共有することも視野に入れていく。
日刊自動車新聞9月21日掲載
カテゴリー | 会議・審議会・委員会 |
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主催者 | 国土交通省 |
対象者 | 自動車業界 |