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2018年9月19日

マツダ、三次試験場に実験3号棟 前面衝突試験を公開

マツダは12日、広島県三次市の三次試験場内に5月末に稼働した新設の衝突実験3号棟を報道陣に公開した。

3号棟は既存の実験棟では行えなかった車両2台の対面衝突試験に対応。設備には拡張性を持たせており、将来的に側面衝突試験も行う計画だ。多様な衝突形態で試験を行える環境を整えて、技術開発の一層の強化を図り、交通事故死傷数の低減に結び付ける。

新棟の全長は270メートルで、試験レーンは片方が時速90キロメートル、もう一方が時速65キロメートルほどの最大速度で実験が可能。さまざまな角度から実験を撮影するために多数のカメラを設置するなどして詳細な試験データを収集・解析できるようにしたほか、試験精度を高めるために最新の計測設備を導入した。また棟内のレイアウトを工夫し、従来の約50%の工数で試験が行えるように効率性も高めた。

当日は報道陣向けに衝突実験デモも公開。「CX―5」2台を試験車両として、時速50キロメートルでのオフセット前面衝突試験を行った。デモを通して、前面衝突時のマツダ車の乗員保護性能の高さや開発にかける思いを紹介。また、試験はセンサーを取り付けたダミー人形を片方はシートベルト装着、一方は未装着の状態で実施。ダミー人形が受けるダメージの違いを見比べてもらうことで、シートベルトの大切さも訴えた。

車両の安全技術について、マツダの松本浩幸執行役員車両開発本部長は「安心と安全は私たちが追求する走る歓びの土台。人間中心の開発思想のもと、終わりなき技術進化を目指していく」と話した。

日刊自動車新聞9月14日掲載

開催日 2018年9月12日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

マツダ㈱

開催地 マツダ三次試験場(広島県三次市)
対象者 自動車業界