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2018年9月10日

兵庫で小学生板金塗装教室、最新の修理技術や環境保全の大切さ学ぶ

兵庫県のディーラーと整備事業者が8月下旬に小学生向けの板金塗装体験教室を開催した。夏休み終盤のイベントに参加した子供たちは最新の自動車修理技術や環境保全の大切さなどを学んだ。

トヨタカローラ兵庫(伏見和政社長)は25日、内製化工場のボディーショップ大久保(明石市)で「夏休みキッズ鈑金・塗装エンジニア教室」を開催した。小学生11人が参加し、ペイントの取り扱い方や塗り方、へこみを直すコツについてプロのエンジニアから手ほどきを受けた。同イベントは初めて。
座学では、地球環境にとって大事なことや環境に優しい水性塗料の特徴、自動車補修における板金塗装作業などを分かりやすく紹介した。

実技では、参加者がツナギや手袋、作業メガネなどを着用し、絵の具を用いた塗装体験や見本と比較して最も近い色を選ぶ比色体験、紙粘土でパテ埋めを行う板金体験に取り組んだ。子供たちは同社スタッフの指導のもとで丁寧に作業していた。終了後は全員に体験証明書が授与された。
同工場では2015年10月の水性塗料導入後は、全入庫車に水性塗料を使用しているという。塗装作業者の健康管理や顧客満足(CS)向上、周辺環境への配慮などが目的だが、新車拠点の大久保店と隣接していることもあり、臭気が減少するなど顧客にも好評だ。

体験教室の開催では、化学メーカーで水性塗料を展開しているBASFジャパンとオートサプライヤーのサンエース(中山勇人社長、神戸市東灘区)が全面的に協力した。
自動車整備大手の出石モータース(榮木健二社長、豊岡市)は26日、本社工場で「キッズファクトリー 環境にやさしい工場見学会『夏休みチビッコ鈑金塗装体験』」を開催した。小学生ら13人が参加し、環境問題や最新の修理技術などを学んだ。同イベントは昨年に続いて2回目。
同社は「美しい故郷を未来へ」を合言葉に、人、街、環境に優しい整備工場を目指し、いち早く環境に優しい水性塗料を導入した。榮木社長は「国内でもVOC(揮発性有機化合物)排出規制が厳しくなる中で、これからの自動車補修用塗料は水性化が求められている」と強調する。
同社の環境への取り組みを地域の子供たちの環境学習や夏休みの自由研究の題材として役立ててもらうほか、自動車整備士を目指すきっかけづくりにもしようと体験会を開催した。

子供たちは榮木社長の板金塗装や水性塗料、地球環境に関するプレゼンテーションを受けた後、工場でツナギや手袋、ゴーグルなどを完全装備して作業に臨んだ。
さまざまなデザインの型紙を使用して自由に車に吹き付ける塗装体験やカラーカードの中から見本に最も近いものを選ぶ比色体験、パテをボディーに盛って平らにする鈑金体験を行った。作業終了後に榮木社長が修了証明書を手渡した。
子供たちは初めての作業に戸惑いながらも上手に仕上げた。改めて、自動車補修の難しさや環境保全の大切さなどを学んだようだ。

日刊自動車新聞9月6日掲載

カテゴリー 社会貢献
対象者 キッズ・小学生,一般,自動車業界