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自動車産業インフォメーション

2018年7月18日

〈西日本豪雨〉渋滞、サプライチェーン直撃 マツダ系に影響広がる

西日本の広範囲を襲った平成30年7月の西日本豪雨で、自動車業界に思わぬ余波が広がっている。

広島県呉市、坂町などに甚大な被害をもたらした影響で、川の氾濫、土石流の流入が相次ぎ、周辺の道路が大混雑している。付近には府中町にマツダ本社がある関係で部品メーカーが多く、生産工場や拠点がある。14日までに山陽自動車道、国道31号が全線開通したものの、混雑の根本的な解消にはほど遠く、サプライチェーン全体の生産性低下に結び付いている。

「わずか数キロメートル進むのに2時間以上かかるケースがある」―。自動車業界関係者がため息交じりに指摘する。通常ならば30分程度の距離でも4倍以上余分に時間が必要な計算だ。

広島では府中町のマツダに部品を納入するため、同社を中心にした東部、南部に大小さまざまな部品メーカーが存在する。デルタ工業、キーレックス、ワイテック、東洋シートなど主要部品のサプライヤーが多い。マツダ以外との取引では遠隔地に製品を搬入するため、渋滞により予定通りの部品納入が余分に難しくなっているわけだ。

一方で、呉市では停電、断水が続いており、生活困難な状況が続く。広島市内に通勤するマツダや部品メーカー社員など自動車業界関係者も少なくない。渋滞による通勤時間の長期化と併せて厳しい状況に直面しているのが実態だ。

日刊自動車新聞7月17日掲載

開催日 2018年7月14日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

日刊自動車新聞社調査

対象者 自動車業界