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2018年7月19日

オートキャンプ人口、ジワリ増加 「冬」や「一人」でも、日本オートキャンプ協会

オートキャンプの参加人口がジワリと増えている。日本オートキャンプ協会(JAC、明瀬一裕会長、東京都新宿区)がまとめた「オートキャンプ白書」によると、2017年の参加者(1年間に1泊以上オートキャンプをした人)は前年比1・2%増の840万人と5年連続で増えた。秋以降にキャンプする「冬キャンプ」や、1人でキャンプを楽しむ「ソロキャンプ」など新たな楽しみ方も広がりつつある。

オートキャンプ参加人口は90年代の1500万人をピークに2000年代には半減した。しかし、13年から再び増加傾向にある。17年は前回から10万人多い840万人がオートキャンプに行ったとJACは推計する。連休の並びが悪く、夏から秋にかけて九州豪雨や台風など天候にも恵まれなかったものの、前年プラスを保った。
理由の一つは冬キャンプの増加だ。1~3月や12月に「キャンプをした」と答えた人の割合を見ると、12月が前年比1・3ポイント増の4・7%など、毎年数ポイントずつ伸びている。キャンプ用品も冬の購入時期が前年を上回った。雪が降っていてもテントを張り、暖房器具やたき火で暖まりながらキャンプを楽しむスタイルが一般的になってきた。

JACはまた「アニメやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)がオートキャンプの幅を広げた」と指摘する。「インスタ映え」のために上級モデルや高価格帯の商品を買う初心者や、オートキャンプを題材にしたアニメの放映をきっかけにオートキャンプを体験する若者が増えつつある。キャンプ用品店の販売動向を調査したところ、81・8%の販売店が「前年に比べ売り上げが増加した」と答えた。

キャンピングカーのレンタル業もITベンチャーなどの新規参入組が増える。JACの明瀬会長は「少子高齢化など人口減少の時代に5年連続してオートキャンプ人口が上昇しているのは、オートキャンプが国民的レジャーとして定着した証しと言える」と語った。

日刊自動車新聞7月14日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

日本オートキャンプ協会(JAC)

対象者 自動車業界