自動車産業インフォメーション

〈平成30年7月豪雨〉近畿地区に大きな影響、まず状況把握へ全力 早期に被災事業者支援を

2018年7月12日

西日本を襲った「平成30年7月豪雨」の影響が近畿地区の自動車業界にも表れた。

数十年に一度の大雨が予想される場合に発表する大雨特別警報が出された京都府と兵庫県では、浸水でリフトや検査機器が使用できなくなる整備工場が相次いだほか、週末に予定していたイベントも延期を余儀なくされた。一部の部品メーカーは稼働を休止するなど、記録的な豪雨は各社の事業活動に影響を及ぼした。

京都府では、大雨特別警報が発令された北部を中心に複数の整備事業者が被害を受けた。京都府自動車整備振興会(京整振、中村斉会長)には9日午後時点で26件の被害報告があった。舞鶴市や京丹後市、福知山市の事業者が多く、大半が工場への浸水被害だった。浸水が1メートルに達した事業場もあったほか、床下収納型のパンタグラフ式リフトの水没といった事態も生じた。被害を受けた全事業場が復旧のめどを不明としている。京整振は早期に事業者の被害状況をまとめ、規則に基づき金銭的な支援を行う。

兵庫県自動車整備振興会(兵整振、橋本一豊会長)には9日午後時点で4件の被害報告があった。大雨特別警報が発令された豊岡市と宍粟市の事業者で、いずれも工場が水没したという。検査機器が使用できない事態も発生したが、すでに復旧した模様。兵整振は今後も会員事業場の明確な被害状況の把握に努める。日本自動車販売協会連合会兵庫県支部(西川博之支部長)と日本自動車連盟(JAF)兵庫支部(同支部長)は7、8日に神戸市内で予定していた「兵庫カーライフフェスタ2018」を順延した。
兵庫県自動車青年会議所(北田直之理事長)も7日に豊岡市で開催予定だった「2018年度第1回合同例会」を延期している。

大阪府や和歌山県、奈良県の整備事業者も被害を受けた。自動車技術総合機構近畿検査部和歌山事務所は7日、大雨の影響により職員が出勤できず、午前中の検査業務を見合わせた。高圧ケーブルの断線により、5、6日の検査業務を停止した同検査部の寝屋川検査場は9日から業務を再開した。

近畿地区に本社を置く部品メーカーは従業員の安全を確保するため、自宅待機の指示や工場の早期停止などの対応を迫られた。
椿本チエインは6日正午に長岡京工場で、午後3時に京田辺工場で稼働を停止した。
堀場製作所は京都本社と滋賀県の生産拠点「E―ハーバー」、グループ会社の堀場エステックの工場を一部停止した。通勤ができない社員を自宅待機にしたほか、出勤した社員も早期の帰宅を促すなどの措置を講じた。
ただ、部品の供給については、各社とも「現段階では物流に影響はないが、今後出てくる可能性はある」と予断を許さない状況だ。

日刊自動車新聞7月12日掲載

開催日 2018年7月11日
カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

日刊自動車新聞社調査

対象者 自動車業界
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