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自動車産業インフォメーション

2018年7月17日

車検不当要求、17年度は37件減 対策が奏功、警察出動16件に

独立行政法人の自動車技術総合機構(NALTEC、柳川久治理事長)は、全国の自動車検査場で2017年度中に95件の不当要求行為が発生していたことを明らかにした。

検査職員に対する暴力行為や脅迫・威圧行為、強要行為などの件数をまとめたもので、前年度よりも37件減少した。このうち、暴力行為は3件減の5件だった。「警察に被害を届け出るなど毅然とした対応をとり、不当要求行為には屈しない」(同機構)としている。

不当要求行為の受検者別内訳は、受検代行者が40件、ユーザー本人が30件、整備事業者が24件、その他(同行者)が1件だった。行為の内訳は、説明強要が35件と最も多く、合格強要も18件あった(図参照)。さらにこのうち16件に対し、警察が出動した。

発生月別で見ると、4~6月が計35件と最も多く、地域別では関東が29件、次いで中国の22件の順で多かった。中でも「中国検査部の岡山事務所で多く見られる」(同)という。前年度は関東検査部の神奈川事務所や中部検査部の小牧事務所などで件数が多かったが、警備員配置などの対策を進めた結果、17年度には減少した。

不当要求行為は、03~07年頃は年間600件を超えることが多かったが、07年の667件をピークにその後は右肩下がりで減少。13年からは100件前後で推移している。
同機構では、検査場ごとに「不当要求防止責任者」を選任して対応にあたるとともに、緊急事態を想定した対応訓練も実施する。さらに、防犯カメラやICレコーダーなど防犯設備を活用するなど、組織を挙げて不当要求防止対策に取り組む。

日刊自動車新聞7月12日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
主催者

自動車技術総合機構(NALTEC)

開催地 全国の自動車検査場
対象者 一般,自動車業界