自動車産業インフォメーション

部品メーカー、電動車向けの事業強化 研究、設備投資増やす

2018年5月16日

グローバルで加速する車両の電動化に対応し、部品メーカーが電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)など電動車両向け部品事業を強化している。電気自動車は内燃機関車と比べて部品点数が大幅に減る一方で、モーターやアクチュエーター、電動コンプレッサーなど、新たに必要となる部品もある。部品各社は電動シフトにいち早く対応するための研究開発や設備投資を増やすことで生き残りを図る。

サンデンホールディングスは需要が好調に推移している電動車両向け電動コンプレッサー事業を強化する。2016年度の出荷は30万台だったのに対して17年度は50万台と7割近く伸びた。17年度のコンプレッサー全体の販売台数1760万台に占める比率は2・8%で、16年度に対して約1ポイント上昇している。
現在、環境規制が厳しい欧州と中国、日本の3極で電動コンプレッサーを生産しており、これらの地域で今後も需要が拡大すると予想、18年度は90万台を出荷する計画。コンプレッサー全体(1910万台)に占める比率も4・7%にまで高まる見通し。こうした状況を受けてサンデンHDでは電動コンプレッサーを電動シフトに貢献する環境対応部品に位置付け、商品力とコスト競争力の強化を図る。
日本電産は20年度までの3年間、電動車両向け駆動用モーターに1千億円を投資する。同社はモーターとギアボックス、インバーターを一体化した駆動用モーターシステム「E―アクスル」を19年に中国の専用工場で量産する計画。これに加えて自動車メーカーからの受注が確定した段階で、ポーランドとメキシコでも駆動用モーターの新工場を建設する方針で、需要拡大に迅速に対応できるように準備を整える。
日本電産は20年度に連結売上高2兆円の目標を掲げており、この達成に向けて車載事業に重点的に投資する方針。電動パワーステアリングやブレーキ用のモーターの生産能力増強に重点投資する。
NTNは、初受注した電動モーター一体型アクチュエーターの供給が18年から始まることもあって、25年度に電動化事業全体で計画していた売上高300億円が上振れする見通しとなった。同製品で豊富なラインアップをそろえるのが強みで、自動車メーカーの多様なニーズに応えることで受注獲得を目指す。

今後、欧州で普及が見込まれる48ボルトマイルドハイブリッドシステム向けにモーター・ジェネレーター機能付きハブベアリング「eHUB(イーハブ)」を開発するなど、電動化対応製品の提案活動を強化する。
一方、デンソーは25年に電動化システムで世界シェア30%を獲得する目標を掲げる。HV向け製品で培った技術力やノウハウを生かし、インバーターやモーター、バッテリーマネジメントシステムなど電動化部品事業の拡大を狙う。先行してきたHV技術を電動車両向けに応用するなど、経営資源を有効活用して欧米のメガサプライヤーとの受注競争を勝ち抜く構えだ。
日刊自動車新聞5月12日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界
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