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2018年4月23日

山本石油が恵那に水素ST開設 岐阜県初の商用定置型 省スペース、低コストで

ガソリンスタンド事業を行う山本石油(山本好作社長、岐阜県恵那市)は、中小のガソリン販売会社として全国で初めて商用の定置型水素ステーション(ST)事業に挑戦する。

従来の石油に頼るガソリンスタンド事業への危機感から、環境面や利便性などを考慮、燃料電池車(FCV)普及も加速することを見込み、水素ST開設に踏み切った。その上で、設備能力を極力抑制することでコストを低減、全国で最も安価な定置型STを目指した。現在恵那市で登録されているFCVは4台だが、同社では、「このSTがFCV普及への足がかりとなることに期待する」(山本社長)としており、ST事業で8~10年での黒字化を想定している。

水素を動力源とするFCVは二酸化炭素の排出がないことや3分で満充填できる供給の速さなどを評価し、水素STの投資に踏み切った。従来の敷地に同社事務所と併設することで敷地費用と人件費を低減した。さらに主要機器類を省スペース化し、供給能力を落とすことで3億円を切る総工費で完成させた。

同STは愛知県の三河地方などからのアクセスが良いことから、FCVユーザーの中継ポイントとしての活用が期待されている。同社は現状の30倍のFCVが普及しないと黒字化できないとするが、高速道路網が充実し、自動車関連企業が多い地域環境や将来的な規制緩和を見込み、今後の普及を予想する。水素の販売価格は1キログラム当たり1500円、営業時間は平日の午前10時~午後5時だが、今後は土日の営業も検討する。

全国では3月末時点で101カ所ある水素STのうち、定置型は60カ所に限られる。岐阜県内でも水素STが4カ所あったが、全て移動式で、定置型STは今回が県内初めての設置となった。

カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日
主催者

山本石油㈱

対象者 自動車業界