2018年4月18日
総務省が将来像、政府開発支援を検討 40年代に「空飛ぶ車」
総務省の審議会は、2030年~40年代の将来像のなかで、自動運転の空陸両用タクシー「クルマヒコーキ」を例示した。空飛ぶ車については経済産業省の審議会も将来ビジョンやロードマップ(行程表)づくりを求めている。実現はまだ先だが、ベンチャー企業が開発を競い合う状況を踏まえ、日本政府も開発支援へ動き出した。
情報通信審議会(総務相の諮問機関)の専門部会がIoT(モノのネット化)や人工知能(AI)を駆使して社会的な課題を解決する方向性を中間まとめとして示した。名店のレシピをAIが再現して料理する「三つ星マシン」や、日用品や雑貨を3Dプリンタで製造する「手元にマイ工場」、耕作や管理を自動運転の農機やドローン(無人航空機)で済ませる「全自動農村」などとともに「クルマヒコーキ」を例示した。
総務省は、こうした未来像から逆算して開発戦略を打ち出す。移動分野に関しては「モビリティー、シェアリングエコノミー、データ活用などによるスマートシティ、自動運転」などとして具体策を詰め、6月にも最終案を示す。案の一部は政府の成長戦略にも盛り込む。
同じように空飛ぶ車の開発支援を検討し始めた経産省は「陸・海・空の交通がつながり、個人や物流などがシームレスに運営する時代がやってくる」(多田明弘・製造産業局長)と話す。経産省では空飛ぶ車の戦略づくりに向け、製造産業局内で自動車課や産業機械課などによる横断チームも作った。まずは要素技術や課題などを整理する考えだ。
日刊自動車新聞4月17日掲載
カテゴリー | 会議・審議会・委員会 |
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主催者 | 総務省情報通信審議会 |
開催地 | 総務省 |
対象者 | 自動車業界 |