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2018年4月15日

NASVA公表、重度後遺障害 病状改善3割近く 治療やリハビリで

自動車事故対策機構(NASVA)は交通事故で重度後遺障害を負った人の治療結果をこのほど公表した。

療護施設に受け入れた入院患者のうち、病状が一定以上改善した人の割合は累計で3割近く(26%)にのぼった。一般に重度後遺障害者はほとんど治らないとされてきたが、専門治療を施せば病状が改善することが明確になった。

NASVAは交通事故被害者の救済や自動車アセスメント事業を行う独立行政法人。重度後遺障害者を専門に受け入れる「療護センター」を4カ所、委託病床を3カ所に持つ。日本脳神経外科学会で定義された「植物状態」をベースに病状を判定する独自基準を作り、一定基準に達すると「脱却」として自宅などでのリハビリを推奨する。
1984年2月に千葉療護センターを開設以来、18年2月までに1479人の患者を受け入れ、治療やリハビリを施してきた。退院者の累計は1138人で、うち脱却による退院は388人だった。年齢が若く、事故からの経過期間が短いほど病状の改善度合いが高いことも科学的に裏付けられ、事故直後から連続した治療やリハビリの臨床研究を担う「一貫症例研究型委託病床」を藤田保健衛生大学病院(愛知県豊明市)に設け、今年から入院患者の受け入れを始めた。

交通事故による重度後遺障害者を専門に受け入れる施設は世界でも珍しい。NASVAは治療やリハビリで得た内容を学会などで積極的に公表し、医療界への普及にも努めている。

日刊自動車新聞4月13日掲載

カテゴリー 白書・意見書・刊行物,社会貢献
主催者

自動車事故対策機構(NASVA)

対象者 一般,自動車業界
リンクサイト

自動車事故対策機構(NASVA)ホームページ

http://www.nasva.go.jp/gaiyou/pdf/2018/20180411_1.pdf