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2026年10月8日

国交省、保安基準を改正 国際基準踏まえ法制度整備 高度な安全技術の早期普及目指す

自動車メーカーも安全性能の高い車両の開発を急ぐ

 
国土交通省は、安全性能の高い車両の普及を目的とした保安基準の改正を進めている。2030年以降に投入される新型車に対し、ドライバーモニタリングシステム(DMS)の搭載義務化や、ペダル踏み間違い時加速抑制装置の性能要件の厳格化などを行う。今年7月には先進安全技術を搭載した安全運転サポート車(サポカー)の新たな区分「サポカー2.0」も導入した。国際基準を踏まえて国内の法制度を整え、安全性能の高い車両の早期普及を後押ししていく。

 運転者の状態を監視し、眠気・脇見を検知した場合に運転者へ警報するDMSの搭載は、31年から新型車、33年から既存モデルの継続生産車にそれぞれ義務化する。

 眠気に対する警報機能では、時速70~130キロメートルまでの範囲で作動することとし、ドライバーの眠気が一定の水準に達した際に警報することを要件とした。

 脇見運転に対する警報機能では、時速20キロメートル以上での作動を求める。また、時速50キロメートル以上かつ手元を3.5秒間注視している場合、時速20キロメートル超~50キロメートル未満かつ手元を6秒間注視している際に警報することを求める。

 スマートフォン使用などの「ながら運転」を要因とした交通事故が近年、増加傾向にあることから、国交省は20年に「DMSガイドライン」を策定し、普及を推し進めてきた。今年3月に開かれた国連自動車基準調和世界フォーラム(WP29)において、国連基準の改正が合意されたことを受け、国内の保安基準を改正。DMSの義務化によって車両の安全性をこれまで以上に高める狙いだ。

 ペダル踏み間違い時加速抑制装置の性能要件の厳格化に関しては、新型車は30年9月から、継続生産車は32年9月からそれぞれ新要件を適用する方針だ。すでに対象だった乗用車に加え、車両総重量3.5トン以下の貨物車も加えるほか、検知対象には新たに歩行者も追加する。

 また、車両停止時に車両、壁、歩行者の1メートルおよび1.5メートル手前でアクセルをフルストロークまで踏み込んだ際、障害物に衝突しない性能などを求める。併せてブレーキから足を離した際にゆっくりと車両が前進するクリープ走行状態時も新たに要件に追加した。

 また、近年、増加傾向にある高齢ドライバーの踏み間違い事故を防止するため、サポカーの対象装置も今夏に拡大した。新たに設けた「サポカー2.0」は、3段階で搭載する技術要件を定めた。

 サポカー2.0では、従来の「サポカー1.0」で設定していた衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報装置などに加え、「ベーシックⅠ」では道路標識を検知して運転者に注意喚起を行う「道路標識注意喚起装置」と、事故の発生場所などを自動的に通報する「先進事故自動緊急通報装置」の搭載を求める。「ベーシックⅡ」ではさらにDMSの搭載を必要とし、最上位の「ベーシックⅢ」では運転者の異常を検知した際に車両を自動で停止する「ドライバー異常時対応システム」の搭載を必要とした。

 安全基準の高い新区分を設けることで、自動車メーカーに対し、先進技術の搭載を促していくとともに、ユーザーの購入時の判断基準としても活用していく考えだ。

対象者 自動車業界

日刊自動車新聞10月8日掲載