2026年10月6日
〈ひと〉経済産業省 製造産業局長に就いた三浦章豪さん
中小企業政策に長く関わり、内閣府内閣官房では成長戦略を担当した。2023年に近畿経済産業局長に就任し、その3カ月後には、大阪・関西万博の担当に。無事の閉幕を見届け3年ぶりに地元・東京に戻ってきた。
中東情勢の緊迫から原油やナフサ(粗製ガソリン)の調達多角化が課題になるなど、経済や貿易を巡る情勢は大きく変化する。「こうした状況だからこそ、改めてものをつくる力に焦点が当たっている」と指摘する。「産業界とこれまで以上にコミュニケーションを取り、足元の状況に対応するだけではなく、中長期的にものづくり基盤を日本に残し、成長させることが必要だ」と力を込める。
自動車産業も引き続き、不透明な国際情勢の影響を受けることが懸念される。世界で戦っていくためには、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)、燃料電池車(FCV)など「複数の選択肢を追求し、国際的な競争力を強化することが重要だ」と説く。
EVは中国が世界各国で大きくシェアを伸ばす。国内産業の競争力を高めるため、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)の「切れ目ない支援」や蓄電池の開発支援などを通じ、販売台数拡大につなげる考え。
自動運転やソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV)では「早期に開発し市場に投入することが重要」として、官民一体となった技術開発への支援に注力する。
今年の税制改正議論では、EVへの課税強化が論点の一つになる。「足元では国内のEVの販売台数が伸びてきており、マーケットの状況も見ながら考える必要がある」。重量と環境性能に応じた公平・中立・簡素な制度の実現へ、年末にかけて議論していく。
関西赴任時に散歩の楽しさに目覚め、観光地以外のエリアも歩き回った。東京でも散歩スポットを開拓中で、浜離宮恩賜庭園など、歴史を感じられる場所が気に入っている。
〈プロフィル〉みうら・たかとし 東京大学法学部卒業後、1992年通商産業省(現・経産省)入省。2017年経済産業政策局産業再生課長、23年近畿経済産業局長、日本国際博覧会協会総合戦略室長、26年8月から現職。1969年8月生まれ、57歳。本籍地は東京都。
日刊自動車新聞10月6日掲載












