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2026年9月1日

記事をクリップ 紙面で見る 経産省、重要鉱物やナフサ安定調達など危機管理投資を手厚く 2027年度の概算要求

経済産業省は8月31日、2027年度概算要求を公表した。政府が掲げる「補正予算の当初化」の方針に伴い、26年度当初と25年度補正を合わせた金額の47%増となる総額7兆7859億円を求めた。危機管理・成長投資の実現のために創設された「強く豊かな日本」投資枠で、重要鉱物やナフサ(粗製ガソリン)の安定調達、フィジカルAI(人工知能)の開発やAIロボット導入などの予算を要求した。

27年度予算は、26年度当初と25年度補正を合わせた金額の47%増となる

「強く豊かな日本」投資枠は計6兆3116億円。地政学リスクの高まりを受け、レアアース(希土類)などの重要鉱物の確保には約6800億円を計上した。鉱山開発の権益確保、製錬事業への投資など上流開発を加速させ、30年時点の需要量に対して必要な資源量として、レアアースで計1.4万トンなどを確保する計画だ。

クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)は、25年度の補正予算と同額の1100億円を要求。日本で電気自動車(EV)などが持続的に活用される環境を構築するため、引き続き自動車メーカーの取り組みを総合的に評価する。高額車種の補助額を抑制する措置も継続する考え。

トラック・バス向けの「無人自動運転サービス実装推進事業」には10億円を要求し、バスの遠隔監視システムやトラックの高速・一般道での自動走行など、これまでに積み上げた調査を踏まえた実証を支援する。

中東情勢を踏まえ、化学品のサプライチェーン(供給網)強靭化事業に新規で約2200億円を要求。ナフサの調達先多角化、化学品原料の多角化に向けた設備投資、川中製品の在庫強化といった各工程での支援により、供給構造を強靭(きょうじん)化する。原油の供給源多角化には新規で150億円を求めた。

中小企業向け投資支援に約9000億円、中堅企業向け投資支援に約1000億円を計上し、中小企業のAIトランスフォーメーションなど「稼ぐ力」強化に力を入れる。

自動車税制の改正要望には、保有時の課税体系の見直しを盛り込んだ。昨年の税制改正議論では、28年度からのEVへの増税方針が決まっている。経産省は、EVも含め、車両重量と燃費基準の達成度合いで税額を決める制度を昨年に続き要求。保有から利用への変化、受益者の広がりなどを踏まえた中長期的な見直しも盛り込んだ。

日刊自動車新聞9月1日掲載