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2026年6月30日

2026年5月のディーラー受注動向、前月から「変わらない」多数 環境性能割廃止の追い風吹かず

日刊自動車新聞が販売会社を対象に実施している新車の「受注動向調査」で、2026年5月は3カ月連続で前月と「変わらない」いう回答が多かった。2月は「悪い」「やや悪い」が目立っていたため、受注の伸び悩みが続いているようだ。受注拡大の起爆剤として期待されていた「自動車税環境性能割」の廃止も、顧客の行動に大きな変化を与えていないもよう。一部で受注が好調な車種も出ているが、いまだ先行きが不透明な状況が続いている。

西日本のトヨタ自動車系列のディーラーの役員は、「環境性能割の廃止前後で、客足は大きく変わっていない」と打ち明ける。同制度は車両の取得時に環境性能に応じて0~3%課税するもので、3月末に廃止された。ユーザーの負担が軽くなることで受注の追い風になるとみられていたが、他のトヨタ系販社でも3月以降「変わらない」との声が多く、まだ効果が出ていないもようだ。

ユーザーの購買行動につながっていない現状について、制度変更の認知不足を指摘する意見もある。関西のホンダ系販社の社長は、「ユーザーの負担軽減につながることを知らない来店客がまだ多い」と語る。その上で、「こうした制度変更の効果が出るまでは時間がかかる。粘り強く消費者に伝えていくしかない」と話す。

こうした中でも、人気車種の引き合いは強い。マツダ系では、5月に全面改良したSUV「CX-5」の受注が好調だった。ある販社は「マツダにとって最量販車種であり、ここが勝負どころ」と意気込む。トヨタ系では、ミニバン「ノア/ヴォクシー」が堅調に受注を積み上げている。このモデル以外も、受注枠の制限が緩和されたものがあったため、5月はトヨタ系全体の受注が、前年同月を上回ったとみられる。

4月の一部改良で受注が伸びているトヨタ「ノア」

電気自動車(EV)への関心も高まっている。ダイハツ工業系のある販社の役員は「商用EVの販売が好調だ」とし、各店舗への問い合わせも増加傾向にあると明かす。補助金の増額でEVに目を向けるユーザーが増えているとみられ、今後、EV市場が盛り上がる可能性もある。

一方、「客足が鈍化している」(西日本のスバル系)や「新車の受注に一服感が出てきた」(東日本のトヨタ系)と、受注にブレーキがかかった販社もあった。複数の販社が「物価高でユーザーの購買意欲が落ち込みかねない」と回答しており、消費の冷え込みへの警戒感も強まっている。

同調査は日刊自動車新聞が全国の販社に聞き取りし、回答結果をまとめた。

日刊自動車新聞6月30日掲載